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人間性なき医学

ナチスと人体実験

著:アレキサンダー・ミッチャーリッヒ
訳:金森誠也
訳:安藤勉

紙版

内容紹介

心理学者が分析する医師たちの心の闇と医療犯罪の原点。安楽死・大量継種と不妊・骨移植・発疹チフス接種・長時間冷却…悪の限りを尽くしたナチスの人体実験に医療犯罪の原点を探る。
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目次

訳者まえがき
編・解説者序文
本書の主な登場人物

第一章 低圧・低温実験
 Ⅰ 高空からの飛行士救出実験
    告発のもとになった資料
    審理の経過を通じての低圧実験の解明
 Ⅱ 長時間冷却実験

第二章 海水を飲料水にする実験

第三章 発疹チフス接種実験と伝染性肝炎ウイルス研究
 Ⅰ 発疹チフス接種実験
 Ⅱ 肝炎ウイルス研究

第四章 スルフォンアミド実験と骨移植実験
 Ⅰ スルフォンアミド実験
 Ⅱ 骨移植実験

第五章 毒ガス(イペリットとフォスゲン)実験

第六章 ストラスブール国立大学によるユダヤ人の頭蓋骨収集

第七章 安楽死プログラム
 Ⅰ 病院や施設における精神病者の安楽死
 Ⅱ 心身障害児の殺害
 Ⅲ 不要民族と不要患者の安楽死における「あからさまな殺害」
 Ⅳ 肺結核を病むポーランド人に対する特別処置計画
 Ⅴ 大量断種と不妊のための実験的予備作業

第一アメリカ軍事法廷の判決
訳者あとがき

著者略歴

著:アレキサンダー・ミッチャーリッヒ
1908年ミュンヘン生まれ。ハイデルベルク大学精神分析学・精神身体医学教授、フランクフルト大学心理学教授を歴任。60年以来フロイト研究所所長を兼任。戦後ドイツの精神分析学の中心的人物として活躍。69年ドイツ出版協会から平和賞を受賞。著書に『父親なき社会─社会心理学的考察』『攻撃する人間』『喪われた悲哀─ファシズムの精神構造』などがある。1982年没。
訳:金森誠也
1927年生まれ。広島大学、静岡大学、日本大学教授を歴任。主な訳書に、テオ・ゾンマー『ナチスドイツと軍国日本』(時事通信社)、オットマール・フォン・モール『ドイツ貴族の明治宮廷記』(新人物往来社)、ヴェルナー・ゾンバルト『ブルジョア 近代経済人の精神史』(中央公論社)、同『ユダヤ人と経済生活』(荒地出版社)、同『恋愛と贅沢と資本主義』(講談社学術文庫)など多数がある。
訳:安藤勉
1947年生まれ。日本医科大学助教授。訳書に、ラインホルト・ヴェルナー『エルベ号艦長幕末記』(新人物往来社)、ヴェルナー・ゾンバルト『ユダヤ人と経済生活』(荒地出版社)、アドルフ・フィッシャー『100年前の日本文化』(中央公論社)(以上いずれも金森と共訳)、ヴィルヘルム・シュタイニッツァー『日本山岳紀行ドイツ人が見た明治末の信州』(信濃毎日新聞社)などがある。

ISBN:9784904117330
出版社:ビイング・ネット・プレス
判型:4-6
ページ数:338ページ
定価:2300円(本体)
発売日:2001年05月01日