叢書ビブリオムジカ
バッハに非ず
信時潔音楽随想集
著:信時 潔
編:信時 裕子
内容紹介
川本三郎氏(評論家)、推薦!
長く封印されていた「海ゆかば」の作曲家の心がいま静かに伝わってくる。
バッハを愛し、ベートーヴェンを敬い、バルトークを讃える芸術家の柔らかい心が──
「海ゆかば」「海道東征」「沙羅」……
数々の名作を残し、東京音楽学校教授として数多くの後進を育てた作曲家・信時潔(1887〜1965)が、戦後、武者小路実篤の呼びかけで参加した同人誌『心』に寄せた音楽随想・座談を集成。
バッハ、ベートーヴェン、バルトーク、カザルスら大音楽家たちへの敬慕、そして「海ゆかば」への思い──。
日本楽壇の礎となった作曲家の素顔が蘇る。
目次
バッハ小感
松江行
ベートーヴェンの音楽──その特質と普遍性について
ゲーテの音楽観
つゆどきの花
私の洋楽遍歴とバッハ
「無題」(聖書はあまり読まないが……)
座談会「音楽一夕話」(信時潔、辰野隆、田中耕太郎、長與善郎、小宮豊隆)
農民音楽の近代音楽への影響──ベラ・バルトークの音楽論
聴覚を失ったベートーヴェンが何故作曲出来たか
雪舟の四季花鳥屛風と音楽
バッハのコラール前奏曲について
新しい単純へのあこがれ
『カザルスとの対話』を読んで──彼の音楽観と作家評
問われるままに
音楽の退屈
南方熊楠翁未発表の書簡
座談会「音楽美術夜話」(信時潔、上野直昭、辰野隆、田中耕太郎、小宮豊隆)
日本音楽界の現状とその将来についての随筆的考察
ワグネル雑感
音楽思い出話──四十年前のベルリン楽壇
歌詞とその曲
南方熊楠翁──高野の一と月
望ましい音楽
座談会「絵と音楽」(熊谷守一、信時潔、田中耕太郎、嘉治隆一)
追悼文
「信時潔君追悼」(颯田琴次)
「残された大きな孔」(嘉治隆一)
「恩師信時先生を偲ぶ」(長谷川良夫)
解説(信時裕子)
編者あとがき(信時裕子)
著作・執筆一覧
年譜
ISBN:9784903951607
。出版社:アルテスパブリッシング
。判型:A5
。ページ数:212ページ
。定価:2400円(本体)
。発行年月日:2012年12月
。発売日:2012年12月03日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AV。