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証言!日本のロック70’s

編著:難波弘之
編著:井上貴子
他著:PANTA

紙版

内容紹介

70年代日本のロック黎明期に最前線を駆け抜けた大物ミュージシャンたちが、「評論家には任せていられない!」とばかりに集まり、自らの体験をもとに日本におけるロックの意義や真価を語り合った、貴重なトークセッションの記録です。ほかでは聞くことのできないロック談議が満載!

登場ミュージシャン:PANTA(頭脳警察、exPANTA&HAL)、難波弘之(ex金子マリ&バックスバニー)、ダディ竹千代(東京おとぼけcats)、土屋昌巳(ex一風堂)、山本恭司(BOWWOW)、岡井大二(四人囃子)

目次

はじめに   井上貴子
パート1 体験的日本ロック論
 日本ロック史の再構築へ
 ロックをリードした50年代生まれ
 憧れのエルヴィス 
 GSからサイケデリックへ
 コカコーラ並みの衝撃
 変質したエルヴィス
 物真似を怖がるな
 代表曲を聴く
 ロックのプロテストと歌詞
 フォークvsロック
 許せるフォークと許せないフォーク
 日本のミュージシャンはおぼっちゃん?
 ロック地域格差論
 ライヴハウスとインディーズ
 オヤジを怒らせてみろ!
 「ヤザワ」「サザン」というジャンル
 ミュージシャンと音楽ビジネス
 ロックは俺たちとともに滅びる……?

パート2 ニュー・ロックの夜明け
 GSは作られたブームだったのか?
 八方破れのカップス
 ニュー・ロックへの架け橋
 モップスとLSDパーティ!?
 GSへのニュー・ロックの影響
 ヴァニラ・ファッジの衝撃
 「正座して聴いてください」
 サイケデリックは文化である
 音楽批評家よ、言葉に命をかけろ!
 日本人としての音のアイデンティティ
 宇宙的レベルのかっこよさ
 責任のとれる歌詞
 カルメン・マキも英語派だった?
 日本のミュージシャンは海外で成功できるか?
 美しい日本語、新しい日本語
 テレビvsロック
 ニュー・ロックとは何だったのか?

パート3 ハード・ロックは死なず!
 バウワウ、デビューする
 あなたはツェッペリン派? パープル派?
 ハード・ロックの基本
 三大ギタリスト比較
 レスポールか? ストラトか?
 ヤマハは偉大だった
 グレコ、神田商会、星野楽器
 周辺機器を追求する
 ギター・テクニック講座
 いきなりヴォーカル・デビュー
 PANTA、ハード・ロックへの試行
 ロックのリフに日本語は乗るのか?
 リフ・ミュージックとしてのロック
 サウンドとしての英語詞
 バンドにキーボードがいない時代
 沖縄とロック
 ハード・ロックは死なず!

パート4 プログレの技術と精神
 岡井大二の原点
 PANTA推薦=ピンク・フロイドとカルメン
 難波弘之推薦=PFM
 ダディ竹千代推薦=キング・クリムゾン
 キーボードの可能性
 ドラム・サウンドの録り方
 シンプルな素材を複雑に見せる
 変拍子のグルーヴ感
 すべては『サージェント・ペパーズ』から
 四人囃子と成毛滋
 プログレで売れたのは?
 “お祈り系”の系譜
 “音バカ”集団、四人囃子
 「ここにこの音が欲しい」
 ヨーロッパは基本プログレ
 プログレはすでに滅びている?
 テクノ、パンクとプログレ
 プログレという用語の悲劇
あとがき   難波弘之
日本ロック史年表1952〜1984[作成:井上貴子、編集部]

著者略歴

編著:難波弘之
1953年東京都生まれ。キーボード奏者、作編曲家、SF作家、東京音楽大学准教授。76年に金子マリ&バックスバニーでレコード・デビュー。79年、著名なSF作品を題材とした1stソロ・アルバム『センス・オブ・ワンダー』を発表。81年にはSense Of Wonderを結成し、アルバム制作と演奏活動を続けると共に、山下達郎をはじめ様々なジャンルのミュージシャンのレコーディングやステージに参加。作編曲家として楽曲提供、TV、アニメ、CM、ゲーム、映画などの音楽を制作。また「ベストサウンド」「イカ天」「タモリの音楽は世界だ」などTV番組に出演、FM番組のパーソナリティなども務めた。現在もSense Of Wonderのほか、野獣王国、ExhiVision、ヌーヴォ・イミグラート、ネルソン・スーパー・プロジェクト、A.P.J.などで活動中。
編著:井上貴子
1957年岐阜市生まれ。東京藝術大学音楽学部に在籍中はロック・バンドの活動にあけくれ、ダディ竹千代と東京おとぼけキャッツに在籍したこともある。卒業後4年間インドのデリー大学に留学し、声楽を修める、帰国後はインド音楽声楽家として国内外で演奏活動も行なう。現在は大東文化大学国際関係学部教授として、インドの歴史と芸能を講じている。2005年、東京大学より博士号(学術)授与。主な著書に『ビートルズと旅するインド、芸能と神秘の世界』(2007,柘植書房新社)、『近代インドにおける音楽学と芸能の変容』(2006)、『ヴィジュアル系の時代―ロック、化粧、ジェンダー』(共著、2003,以上青弓社)などがある。音楽雑誌への寄稿やライナーノート執筆も多数。
他著:PANTA
1950年埼玉県所沢生まれ。日本ロック・シーンを代表するオリジネイターのひとり。70年に頭脳警察としてデビュー。パーカッションのトシとともに作ったファースト・アルバムがいきなり発売禁止となるものの、74年の『悪たれ小僧』まで6枚のアルバムを発表して、75年に解散。76年の初のソロ・アルバム『PANTAX'S WORLD』などを経て、79年には鈴木慶一をプロデューサーに迎え、PANTA & HALとして傑作『マラッカ』を発表。81年にHALが解散してからも、87年の大作『クリスタルナハト』をはじめとするソロ活動、90・01・08年と3度にわたる頭脳警察の復活、ロックや歌謡曲など多彩なジャンルにわたる楽曲提供やプロデュースワーク、俳優など幅広く活躍し、つねに第一線を走り続けている。

ISBN:9784903951157
出版社:アルテスパブリッシング
判型:4-6
ページ数:296ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2009年04月
発売日:2009年04月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AVL