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持続可能な都市モビリティ計画の策定と実施のためガイドライン 第2版

監:宇都宮 淨人
監:柴山 多佳児

紙版

内容紹介

持続可能な都市モビリティ計画(SUMP:Sustinable Urban Mobility Plans)とは、2013年に欧州委員会で提示されたコンセプト。同年、そのガイドラインが作成され、欧州におけるモビリティ計画の指針となっている。本書は、2019年に公表された第2版の邦訳である。
SUMPの定義は「生活の質(QoL)を向上させるために、都市とその周辺に住む人々や経済社会活動におけるモビリティニーズを満たすように設計された戦略的な計画」。「人」に焦点をあてたモビリティ計画である点に最大の特徴がある。
日本においては、経済・社会構造が変化する中での新たな計画のあり方に関する指南書であり、都市・交通計画の関係者には具体的に重要な示唆を与える参考書と言える。日本の交通関連計画の「SUMP化」への課題も導かれる。
わが国の交通政策が大きな転換点を迎えている今、本書が大いに役立つことが期待される。

目次

(概要)
セクション1 持続可能な都市モビリティ計画のコンセプト
 1.1 持続可能な都市モビリティ計画(SUMP)とは
 1.2 持続可能な都市モビリティ計画を策定することの利点は何か
 1.3 持続可能な都市モビリティ計画策定の主な要素は何か
 1.4 持続可能な都市モビリティ計画策定はどのように実務的に進められるのか
 1.5 国や地方レベルで持続可能な都市モビリティ計画策定を支援するには
セクション2 持続可能な都市モビリティ計画の策定と実施
 フェーズ1 準備と分析
  出発点:SUMP作成の意思決定
  ステップ1:作業体制の構築
  ステップ2:計画の枠組みの決定
  ステップ3:モビリティの現状分析
 フェーズ2 戦略の策定
  ステップ4:ステークホルダーとの協働による複数の将来シナリオの構築
  ステップ5:ステークホルダーとの協働によるビジョンと目的の作成
  ステップ6:アウトカム指標の選定と目標値の設定
 フェーズ3 施作の策定
  ステップ7:ステークホルダーとの協働による施作パッケージの選択
  ステップ8:アクションと責任に関する合意
  ステップ9:議決・議会承認と資金調達の準備
 フェーズ4 実施とモニタリング
  ステップ10:実施管理
  ステップ11:モニタリング・施作の調整・コミュニケーション
  ステップ12:レビューと次へ向けての学習

著者略歴

監:宇都宮 淨人
関西大学経済学部教授。京都大学経済学部卒業。1984年日本銀行に入行し、マンチェスター大学大学院留学、一橋大学経済研究所専任講師、日本銀行調査統計局物価統計課長、同金融研究所歴史研究課長等を歴任。著書に『鉄道復権』(第38回交通図書賞受賞)『路面電車ルネッサンス』(第29回交通図書賞受賞)。共著に『経済統計の活用と論点』『世界のLRT』など。1960年、兵庫県生まれ。
監:柴山 多佳児
ウィーン工科大学交通研究所上席研究員。東京大学工学部工学研究科社会基盤学専攻を修了。ウィーン工科大学に留学後、2011年より同大学交通研究所研究員。研究分野は、交通政策立案・形成、公共交通政策、公共交通運営体系など。1983年、宮城県石巻市出身。

付属物

コンセプトと意義(A3判 )

ISBN:9784902055429
出版社:(一財)地域公共交通総合研究所
判型:A4
ページ数:168ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2022年10月
発売日:2022年10月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:RPT