ブックレット〈アジアを学ぼう〉別巻
アーカイブのちから 別巻28
世界は足跡(アーカイブ)に満ちている
他著:伊東 未来
他著:岩城 考信
他著:宮本 隆史
内容紹介
民家・古写本・美術カタログ・流刑囚の書……
本書は、これらの痕跡や存在そのもの、転用・誤読・秘匿などの作為や来歴も含めて「アーカイブ」を論じる。さまざまな「アーカイブ」のありようから、AI時代にいたる「情報の集積」なるものの本質に迫る。
目次
はじめに(伊東未来・宮本隆史)
1 「アーカイブ」にあふれた現代
2 「アーカイブ」は自明の何かではない
3 「アーカイブ」の価値も自明ではない
4 「アーカイブ」をとらえるさまざまな視座
Ⅰ タイ中部の高床式住宅に刻まれた洪水への対応史(岩城考信)
はじめに 11
1 高床式住宅の建築的な特徴
2 タイ中部の洪水常襲地域にあるバーンバーン地区の洪水対策と高床式住宅
3 2011年大洪水時のバーンバーン地区における対応の多様性
Ⅱ トンブクトゥにおける写本の救出活動(伊東未来)
1 はじめに
2 トンブクトゥの歴史と写本図書館
3 「読める」写本――アラビア語写本に対する住民の矜持
4 トンブクトゥにおける混乱と危機
5 写本の危機と移送
6 おわりに
Ⅲ ガーナ南部の看板絵と芸術実践から読み解くアーカイブ(森 昭子)
1 はじめに――残らない看板絵
2 欧米博物館におけるアフリカ看板絵のアート化
3 欧米アートワールドにおけるアフリカ看板絵のアーカイブ化
4 アフリカ人美術匠による看板絵のアーカイブ化
5 おわりに――看板絵と芸術実践から読み解くアーカイブ
Ⅳ アーカイブをめぐる綱引き
――アンダマーンの流刑囚による書きものの場合(宮本隆史)
1 はじめに
2 アンダマーンの歴史とその喪失
3 ターネーサリーとそのテクスト
4 民族主義のテクストへ?
5 おわりに――安全な過去としての「独立戦争」
おわりに(宮本隆史・伊東未来)
あとがき(伊東未来)
ISBN:9784894898141
。出版社:風響社
。判型:A5
。ページ数:88ページ
。定価:900円(本体)
。発行年月日:2023年10月
。発売日:2023年11月05日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC。