刊行にあたって(八木祐子)
はじめに(江口一久)
トン族における儀礼と口頭伝承(江口一久)
はじめに
一 蘇洞の事例
二 トン族における歌
三 道塞ぎ歌
四 酒の歌
五 心をやしなう歌
六 社交活動と儀礼
おわりに
儀礼とモンゴル英雄叙事詩(藤井麻湖)
一 モンゴル英雄叙事詩を語ることに付随する行為・言説
二 考察の対象
三 『アルタイ・ハイラハ』の三つのヴァリアント
四 分析
五 物語の構造と社会的文脈
六 『アルタイ・ハイラハ』の隠喩と儀礼
七 「コンポジションのモード」と「パフォーマンスのモード」──結びにかえて
モンゴル・シャーマニズムにおける祭天儀礼とその祈祷文(色 音)
一 モンゴル・シャーマニズムにおける天神信仰
二 モンゴル・シャーマニズムにおける祭天儀礼の基本的プロセス
三 祭天儀礼における祈祷文
四 モンゴル・シャーマニズムの祭天儀礼における口承文芸的要素
太鼓と法輪──スリランカ、高地シンハラ社会の儀礼と口頭伝承(杉本良男)
叙 スリランカの高地シンハラ社会
一 仏教僧侶とベラワー・カースト
二 伝承の場としての儀礼
三 儀礼の幕の内弁当
結 儀礼の変貌
北インド社会における女性の儀礼と口頭伝承──婚姻儀礼を中心に(八木祐子)
一 調査地における口頭伝承の概要
二 婚姻儀礼と女性
三 女性の儀礼と口頭伝承
四 近年の社会変化と口頭伝承
ベンガルのバウルの宗教儀礼と口頭伝承(村瀬 智)
はじめに
一 ベンガルのバウルの概略
二 バウルの歌と宗教
三 バウルの通過儀礼と「ドゥリ・コウピン」のシンボリズム
四 バウルの宗教儀礼
五 ベンガル社会の変化と口頭伝承
おわりに
ヒラニーの歌──神に捧げた息子の肉料理(永ノ尾信悟)
涼山イ族の伝統的婚姻制度と口承文学「クンジュ」(小門典夫)
はじめに
一 涼山イ族の伝統的婚姻制度の概略
二 「クンジュ」の概略
三 考察
四 結論
壮族の哀悼歌──儀礼の示すもの、口承文芸の示すもの(手塚恵子)
はじめに
一 フォン・サン
二 ホイサン
三 フォン・サンとホイサン
歌垣の春唄と秋唄と(小島瓔禮)
一 春の唄と秋の唄と
二 歌垣あるいは嬥歌
三 生きている歌垣の唄
作り出された伝承ともたらされた伝承(朴 銓烈)
一 共同体内部からの口頭伝承
二 儀礼職のもたらす口頭伝承
三 むすびにかえて
儀礼における音の役割(櫻井哲男)
〈藤井麻湖氏へのコメント〉
語ることの神聖性と秘密性──モンゴル叙事詩の社会的背景(楊 海英)
〈色音氏へのコメント〉
シベリア少数民族のシャマニズムとの比較の視点から(佐々木史郎)
〈杉本良男氏へのコメント〉
創作の技法──ベダムニの歌と儀礼(林 勲男)
〈八木祐子氏へのコメントに代えて〉
歌う床屋──南インドの農村における人生儀礼と口頭伝承(杉本星子)
〈小門典夫氏へのコメント〉
クンジュから考える(横山廣子)
〈手塚恵子氏へのコメントに代えて〉
マガールの「歌垣」的歌舞(南 真木人)
〈小島瓔禮氏へのコメント〉
オーストロネシア語族のいくつかの掛け歌(崎山 理)
〈櫻井哲男氏へのコメントに代えて〉
ペリヤ・メーラム音楽における伝承形態の変容(寺田吉孝)
総合討論
第一部 儀礼と音
第二部 儀礼の変化
あとがき(手塚恵子)
図表一覧
索引