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シリーズ『日本語のテンス・アスペクト研究を問い直す』の第1巻。本巻では、「する」（ル形）に関する研究を集めた。「する」が未来を表す条件、心理動詞における「する」と「している」、「する・した・している」の意味論、形態論から見た「する」、他言語における未来と接続法の関係および「する」と「している」の関係など、テンス・アスペクト・ムードに関わる「する」の特徴を多面的に捉える。

執筆者：有田節子、庵功雄、伊藤龍太郎、井上優、高恩淑、田川拓海、仁田義雄、和佐敦子

シリーズ刊行のことば
第1巻『「する」の世界』序論

不定（形）としてのル形と「か」選言等位節…田川拓海
スル・シタ・シテイルの意味をめぐる3 つの問い…有田節子　
「する」が未来を表す場合…仁田義雄　
一人称単数主語の場合の心理動詞の使用に関する考察…伊藤龍太郎　
Irrealis としての接続法と未来…和佐敦子　
中国語の「する」と「した」と「している」…井上 優　
日本語と韓国語のテンス・アスペクト形式について—「シテイル」形との対応関係を中心に…高 恩淑
テンス・アスペクトの教育…庵 功雄　

索引
執筆者紹介

編：庵　功雄
一橋大学・教授
（主著）『新しい日本語学入門─ことばのしくみを考える（第 2 版）』（スリーエーネットワーク、2012）、『日本語指示表現の文脈指示用法の研究』（ひつじ書房、2019）。

編：田川　拓海
筑波大学・助教
（主著）「動名詞の構造と「する」「させる」の分布―漢語と外来語の比較」（『日本語文法研究のフロンティア』、くろしお出版、2016）など。