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揺さぶる絵

変貌する日本画のイメージ

編:北海道立近代美術館

紙版

内容紹介

戦後の社会や価値観の変革にさらされ、滅亡論さえ唱えられた日本画。
そんな時代風潮の中で、日本画家たちは旧来の日本画を超えたリアルで強靭さをそなえた絵画表現を求め、赤裸々なまでに対象へ肉薄したり、現代美術に刺激を受け素材や技法を見直すなど、様々なアプローチで作品を生み出してきました。

本書は北海道立近代美術館で2023年9月16日~11月12日に開催の「揺さぶる絵─変貌する日本画のイメージ」展の作品図録として制作。
1960年代から今日までの、日本画の枠組みを「揺さぶる」作品の数々を、豊橋市美術博物館(愛知県)と道立美術館・芸術館(北海道)のコレクションを中心に掲載しています。

目次

「揺さぶる絵」展への誘い(土岐美由紀)

Ⅰ. 生を見つめて
“生”の証としての人体表現 三上誠、星野眞吾を中心に(丸地加奈子)

Ⅱ. 素材と造形の探求
〈パンリアル美術協会〉の実験性 物質との関わり(丸地加奈子)

Ⅲ. 自然との孤高の対話
丸木位里 前衛日本画の先駆者(永井明生)
岩橋英遠 孤高の眼ざし(土岐美由紀)

Ⅳ. 反骨の画家─中村正義と片岡球子
中村正義 突風の如く駆け抜けて(大野俊治)
中村正義《源平海戦絵巻》 異例づくめの代表作(鶴見香織)
片岡球子 自己流に彩る日本画(土岐美由紀)

Ⅴ. 逸脱する日本画
トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展 明日の日本画を求めて 次代へつなぐ、星野眞吾と高畑郁子からの贈りもの(岡田亘世)

戦後日本画関連年表
出品リスト

著者略歴

編:北海道立近代美術館
1977年7月開館。北海道の地域性と国際性を視座に、コレクションの充実、ユニークで多彩な展覧会の開催、さまざまな教育・情報サービスを積極的にすすめる。
地域に開かれ、また地域の美術文化を拓くことを基本理念に、明治以後の北海道美術の流れにある各分野の作品を中心に、国内外の近代以後の作品、特にガラス工芸、パスキンを中心とするエコール・ド・パリの作品なども積極的に収集する。2022年に開館45周年を迎えた。

ISBN:9784891154257
出版社:中西出版
判型:A5
ページ数:120ページ
定価:2300円(本体)
発行年月日:2023年09月
発売日:2023年09月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AF