風土記研究の現状と課題
著:荊木 美行
紙版
内容紹介
風土記の研究は、ここ十数年の間に飛躍的に進んだ。多くの研究書や注釈書が出版され、いろいろな角度から考察が深められたことは、まことに喜ばしい。ただ、これらの研究成果のなかには、疑問とするところも少なくない。本書は、風土記研究の第一人者が、近年の研究を回顧しつつ、その問題点と今後の進むべき方向性を示唆した意欲作である。
目次
第一章 風土記の注釈について
―中村啓信監修・訳注『風土記』上下の刊行に寄せて―
『皇學館論叢』第四十八巻第四号(皇學館大学人文学会、平成二十七年八月十日、原題では「よせて」)、のち拙著『東アジアの金石文と日本古代史』(汲古書院、平成三十年一月二十八日発行)所収
第二章 『出雲国風土記』の校訂本
―角川ソフィア文庫『風土記』上の刊行に寄せて―
『史聚』第五十号(史聚会、平成二十九年四月五日発行)、のち拙著『東アジアの金石文と日本古代史』(前掲)所収
第三章 風土記の現代語訳について(一)
―谷口雅博氏訳『豊後国風土記』をめぐって―
『皇學館論叢』第五十一巻―第六号(皇學館大学人文学会、平成三十年十二月十日発行、(一)は原題にはなし)
第四章 風土記の現代語訳について(二)
―谷口雅博氏訳『肥前国風土記』をめぐって―
『古典と歴史』二(「古典と歴史」の会、平成三十年十一月十日発行、(二)は原題にはなし)
第五章 『播磨国風土記』雑考
―「入印南浪郡」「聖徳王御世」「事与上解同」を論じて、中村啓信監修・訳注『風土記』上「播磨国風土記地図」に及ぶ―
『皇学館大学紀要』第五十七輯(皇學館大学、平成三十一年三月十五日発行)
附 章 豊受大神宮の鎮座とその伝承
『古典と歴史』一(「古典と歴史」の会、平成三十年十月十日発行)