まえがき―研究対象の基本的把握
第一節 歴史的動因としての苦難/第二節 「苦難」とは「心性」とは
第三節 心性が及ぼした影響/第四節 「ペスト期」を中心とする三つの時代区分
序 論 トレチェントの苦難
第一章 トレチェントの時代と危機
第二章 黒死病とは―その衝撃と原因
〈付録〉ペスト菌をめぐる近年の細菌学的研究
―変質したペスト菌の考え方と別の病気説の対立
第一部 黒死病による苦難を都市・農村のレベルから見る
第三章 黒死病による苦難の実態に迫る―総論的考察
第四章 イタリアの都市・農村の大黒死病の死亡率―各論的研究
第五章 地域研究の総括的展望―ベネディクトヴの見方に対する批判と評価
第二部 黒死病による苦難と心性を個人のレベルから見る
第六章 人はペストにどのように対応したか―個人の生涯と心性から見る
第三部 中近世の黒死病の形態―概観
第七章 イタリアの一五世紀の黒死病と中近世の黒死病
第四部 黒死病による心性を都市政府のレベルから見る
第八章 《峻厳な神》とペスト的心性の支配―総論的考察
第九章 ペスト的心性の対応をフィレンツェの法令・制度・判決に見る―各論的考察
第十章 結 語
付録/あとがき/注/参考文献目録