◎上野貞紀
〇抜きつけ、切りつけが居合の生命
全身全霊を込めて演武しているか
・瞬きせず、機先を制して座っているか
・抜きつけ、切りつけの剣先が走っているか
・居合は見えない敵を見て切れ
◎岸本千尋
〇抜きつけまでの気攻めが重要
敵の動きが浮かび上がる間を取ること
・技の意味まで体現できているか
・体勢が整う前に動いていないか
・日常生活の態度が審査に表われる
◎松峯達男
〇右手小指と薬指の遣い方が大切
しっかりと柄を握って抜いているか
・呼吸の緩急が業の緩急をも生む
・右手小指を柄の上に置いていないか
・的確な足遣いから風格が生まれる
◎武田清房
〇仮想敵を意識して抜くこと
生命を吹き込んで演武しているか
・全剣連居合解説書を熟知しているか
・序破急ある居合をおこなっているか
・合理的な居合が切れる居合である
◎山崎正博
〇型から生きた形の修得が大切
体の中心軸をぶらさないように抜くこと
・人生観をもって演武しているか
・二等辺三角形で中心軸が安定する
・仮想敵と対話をしているか
◎小林忠雄
〇足腰を使ったスムーズな動きを体得せよ
敵の動静に即座に対応して抜いているか
・独自の修錬の深さを体現しているか
・切り下ろす寸前、鯉口が鳩尾にあるか
・「ふっつり」と斬れば、冴えが出る
◎安永 毅
〇腰・足・手を一体にして抜くこと
演武全体が一連の流れになっているか
・手掛けの時、左手は鯉口を深く握り込んでいるか
・‥‥し残しをせずとは、‥‥し切るということである
・己れを信じて演武することが大切
◎山崎 誉
〇仮想敵への意識は所作動作に表われる
作法をおろそかにしてはいけない
・呼吸の乱れが心の乱れ。腹式呼吸が大切
・審査員と目に見えない絹糸で結ばれること
・社会貢献の意識を持って修錬しているか
◎河口俊彦
〇技前は演武であり演武ではない
天井を掃くように切り下ろしているか
・審査員に負けない心の準備ができているか
・目は仮想敵をしっかりととらえているか
・上級者が問われる五項目
◎迫野康雄
〇独自の呼吸、間合、残心を身につけよ
強靭な個性が光れば、目にとまる
・正座姿が雄姿端然としているか
・動作の一つひとつの意味を考えよ
・理合を基礎にして抜いているか
◎小倉昇
〇居合は立っても座っても歩いても居合腰
指の指紋で握れば、切り下ろしが冴える
・後方を突く気持ちで振りかぶっているか
・血振りの引きつけは攻め足
・真っ暗闇の稽古で集中力が養えた
◎佐伯孝晴
〇常に敵の状況を把握して抜くこと
臨場感のある居合が求められる
・居合は命のやり取り。瞬きは命取り
・開始線での立ち姿を大切にせよ
・全剣連居合のここを見ている
◎石堂倭文
〇”二く、三け” ができているか
「守」を忠実に身につけよ
・日常生活イコール居合である
・間合を意識して抜いているか
・八段審査で心がけたい十項目
◎渡辺秀雄
〇正しい稽古の積み重ねが表われる
物打ちに体重を乗せて切っているか
・刀は振るものではなく切るもの
・仮想敵が審査員にも見える演武ができればよい
・懐深く大きな居合を心がけよ
◎三谷昭雄
〇抜きつけの妙は鞘離れの一瞬にあり
剣道形の稽古で気当たり、理合を覚えよ
・全宇宙を飲み込む気概が発せられているか
・鞘離れの一瞬の勢いは左手の鞘引き
・観見の目付で対峙しているか