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アフガン・緑の大地計画

伝統に学ぶ灌漑工法と甦る農業

著:中村 哲

紙版

内容紹介

戦乱の続くなか、旱魃と洪水で荒廃に瀕した農地と沙漠が、伝統工法で甦る。安定潅漑は、偉大な「投資」である。過酷な自然に、日本の伝統的な工法から学びつつ挑んだ15年の技術と魂の記録。

目次

総論-アフガン東部の干ばつと対策
 PMSが取水方式にこだわるわけ
 干ばつの発生機序
 中小河川沿い地域の問題と対策
 大河川沿いの問題とPMS取水方式
 最も経済的な「投資」-干ばつ難民、干ばつと治安
 クナール河流域の気候条件と干ばつ
 「緑の大地計画」における安定潅漑)

技術編-「適正技術の試み」
 Ⅰ 基礎的な技術(資材の工夫)
 Ⅱ 治水・潅漑に挑む(主な構造物への応用))

山田堰と「緑の大地計画」-温故知新

アフガニスタンにおける水資源・潅漑政策-地域社会のオーナーシップが復興への鍵となる

著者略歴

著:中村 哲
 PMS(平和医療団・日本)総院長。
 1946年福岡県生まれ。九州大学医学部卒業。医師。国内の病院勤務を経て、1984年パキスタン北西辺境州(現パクトゥンクワ州)の州都ペシャワールに赴任。以来ハンセン病を中心とした貧民層の診療に携わる。1986年からはアフガン難民のための医療事業を開始、アフガン東部山岳地帯に三つの診療所を設立。98年には基地病院PMSをペシャワールに建設。2000年以降は、アフガニスタンを襲った大干ばつ対策のための水源確保事業を実践。さらに02年春からアフガン東部山村での長期的復興計画「アフガン・緑の大地計画」を開始、03年3月からは灌漑水利計画に着手、現在約1万6千ヘクタールの農地を回復。さらに事業を継続。
 著書『ペシャワールにて』『ダラエ・ヌールへの道』『医は国境を越えて』『医者 井戸を掘る』『辺境で診る辺境から見る』 『医者、用水路を拓く』(以上石風社)、『人は愛するに足り、真心は信ずるに足る』(岩波書店)、『天、共に在り』(NHK出版)、他。

ISBN:9784883442713
出版社:石風社
判型:A5
ページ数:229ページ
価格:2300円(本体)
発行年月日:2017年06月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:TVD