20世紀末イギリス小説
アポカリプスに向かって
著:木村 政則
内容紹介
バーンズ、プリースト、アクロイド、エイミス、ジー。
現代イギリス文学を牽引し、時代への批判的まなざしを持ち続ける5人のポストモダン作家を通して、20世紀末のイギリス小説の状況を浮き彫りにする(反サッチャリズム、ヴァーチャル/リアル、黙示録的世界、ヒストリオグラフィック・メタフィクション等)。
作品梗概・作家略歴付。
目次
■イントロダクション
最優秀若手イギリス作家
1980年代の功罪
この世の終わりという気分
虚構はすでにある
アヴァン・ポップ
旅する作家たち
■第1章 シミュラークルの愛
〜ジュリアン・バーンズ『イングランド、イングランド』
二つの顔をもつ作家
シミュラークルとしての風景
複製国家
ユートピア文学
歴史の始まりと人生の終わり
前ポストモダン種の本質的ヒューマニスト、ほか
■第2章 サイバースペースのサイボーグ
〜クリストファー・プリースト『極限』
ただのゲームではありません
ジョン・ルーサー・ノヴァク、またの名を
父、銃、そしてアメリカ
サイボーグとしてのテリーザ
シミュレーションのなかにシミュレーションがあって……、ほか
■第3章 アルビオンよ……目覚めよ
〜ピーター・アクロイド『ホークスムア』
ふむ、まるでミステリーみたいじゃないか
反—探偵小説
大いなる神の恐怖の素顔
この世界という巨大な機械仕掛け
すべてのことはアルビオンのドルイドの岸で始まり終わる、ほか
■第4章 アポカリプティック・メタフィクション
〜マーティン・エイミス『ロンドン・フィールズ』
ミュリエル・スパーク『運転席』
APOCALYPSE NOW
小説内小説のふたりの男
だれがボスなのか、ほか
■第5章 愛することも、書くことも
〜マギー・ジー『燃える本』
緊迫の13日間
想像を超えることを書くのは難しい
『いいかえれば、死んでいく』
主人と家庭の天使
愛することも、書くことも……
比喩の解体
終わりに抗して、ほか
ISBN:9784882029687
。出版社:彩流社
。判型:4-6
。ページ数:298ページ
。定価:2500円(本体)
。発行年月日:2005年03月
。発売日:2005年03月09日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB。