イギリス小説のモンスターたち
怪物・女・エイリアン
著:榎本 眞理子
内容紹介
「モンスター」として排除されてきた“怪物・女・エイリアン”。それら英文学のモンスターをとおして、最先端科学と文学との出会い、現代日本の抱える問題、「わたしとは誰か?」という普遍的な問いに迫る、従来とはひと味違う「イギリス小説入門書」。
【本書で取り上げられる作品】
★ジェイン・オースティン『ノーサンガー・アビイ』
★メアリー・シェリー『フランケンシュタイン』
★ブラム・ストーカー『ドラキュラ』
★瀬名秀明『パラサイト・イヴ』
★ウィルキー・コリンズ『カインの遺産』
★アンジェラ・カーター『血染めの部屋』『サーカスの夜』『英雄と悪漢』
★アイリス・マードック『海よ、海』
★マーガレット・フォースター『ペンドルベリー夫人の誘惑』
★クリストファー・プリースト『ウェセックスの夢』
★スタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』
★トマス・ハーディ『ダーバヴィル家のテス』ほか
目次
序章 我々はモンスターである
■第1章 モンスターはいなくなったか
……ジェイン・オースティン『ノーサンガー・アビイ』
■第2章 モンスターが目覚めるとき
……フランケンシュタインとは誰か
■第3章 『ドラキュラ』入門
■第4章 世紀末の肖像
……シュレーバー博士の妄想と『ドラキュラ』
■第5章 カニバリズム幻想
……『ドラキュラ』と〈無意識〉恐怖
■第6章 パプアニューギニアの豚はりりしい
……カニバリズムと吸血鬼
■第7章 私の中のエイリアン
……『ドラキュラ』と『パラサイト・イヴ』
■第8章 女たちの見果てぬ夢、または夫殺しの女たち
……ウィルキー・コリンズ『カインの遺産』
■第9章 人狼になれば怖くない
……アンジェラ・カーター『血染めの部屋』
■第10章 フェヴァーズは飛べるか
……アンジェラ・カーター『サーカスの夜』
■第11章 女王の誕生
……アンジェラ・カーター『英雄と悪漢』
■第12章 理想の女への憧憬
……アイリス・マードック『海よ、海』
■第13章 母たちへの鎮魂歌
……マーガレット・フォースター『ペンドルベリー夫人の誘惑』
■第14章 これはリンゴではない
……シュールレアリスム絵画とSF
■第15章 イギリスのSFから
……クリストファー・プリースト『ウェセックスの夢』
■第16章 二つの愛の物語
……『ソラリス』と『テス』
ISBN:9784882027119
。出版社:彩流社
。判型:4-6
。ページ数:368ページ
。定価:2800円(本体)
。発行年月日:2001年07月
。発売日:2001年07月12日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB。