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現代版ホメロス物語

ヘレネよ、ヘレネ! 愛しのきみよ!

著:ルチャーノ・デ・クレシェンツォ
訳:谷口 伊兵衛
訳:ジョバンニ・ピアッザ

紙版

内容紹介

古典ギリシャの情熱的普及者でアテネ市名誉市民のルチャーノ・デ・クレシェンツォが、トロイア戦役をホメロスになり代わり、16歳の若者レオンテスを介して語りつくす。
5年前から消息不明の父は戦死したのか、それともトロイア人の捕虜になったのか─。この父を訪ねて上陸したトロイアで、レオンテスはいろいろな出会いをはたす。毒舌のテルシテス、俗物で搾取者のアガメムノン、残忍な暗殺者アキレウス、名うてのごろつきオデュッセウス、それにレオンテスと愛を交わすヘクタ……かの絶世の美女ヘレネにそっくりなのだが、果たして本人なのか? クレシェンツォ神話学の集大成!

目次

プロローグ
1、イリオンへの航行
2、戦争の原因
3、一番美しい女性へ
4、テルシテス
5、メネラオス対パリス
6、神々のえこひいき
7、神託
8、毒殺者エウアイニオス
9、猪の牙
10、“二つの泉”にて
11、ポリュクセネ
12、アキレウスの叫び
13、ヘクトルの死
14、アマゾンたち
15、アキレウスの踵
16、木馬
エピローグ
訳者あとがき
付録 ギリシャ神話小事典

著者略歴

著:ルチャーノ・デ・クレシェンツォ
1928年生まれ。ナポリ大学卒業後20年間IBMイタリア支社に勤務。1977年TVに出演後、処女作『クレシェンツォ言行録─ベッラヴィスタ氏かく語りき』が爆発的なベストセラーとなったのを機に転身。その後、数多くの書物を出版し、世界25ヶ国で計1800万部以上刊行。テレビ司会者、映画監督、脚本家、俳優としてマルチな活躍をしてきた。
主な邦訳書に『物語ギリシャ哲学史Ⅰ、Ⅱ』『楽しいギリシャ神話ものがたり』『疑うということ』『クレシェンツォのナポリ案内』『ベッラヴィスタ氏分身術』『クレシェンツォ自伝』『ベッラヴィスタ氏ユーモア名語録』ほか。
訳:谷口 伊兵衛
1936年福井県生まれ。東京大学大学院西洋古典学専攻修士課程修了。京都大学大学院伊語伊文学専攻博士課程単位取得。翻訳家。元立正大学教授。主な著書に『クローチェ美学から比較記号論まで』、『都市論の現在』(共著)、『ルネサンスの教育思想(上)』(共著)、『中世ペルシャ説話集』ほか。訳書多数。
訳:ジョバンニ・ピアッザ
1942年イタリア・アレッサンドリア市生まれ。ピアッ座主宰。イタリア文化クラブ会長。訳書に、アプリーレ『愛とは何か』、クレシェンツォ『愛の神話』、サラマーゴ『修道院回想録』(いずれも共訳)ほか。

ISBN:9784880594040
出版社:而立書房
判型:A5
ページ数:264ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2018年02月
発売日:2018年03月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB