二〇〇九年という年は、新型インフルエンザが大流行した年として、歴史のなかに刻まれることでしょう。ふり返ってみると、大騒ぎした一年でした。マスクが飛ぶように売れたり、あちこちの公共施設の入口に手指消毒用ウエルパス(商品名)などが置かれたりしましたから、マスクやウエルパスの製造元はおおいにうるおったはずです。
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とにかく死者が少なかったからいいのではないか、国民をインフルエンザから守るということで使われたのだから多少の無駄づかいがあってもよいのではないかと多くの人が納得しているようです。
しかし、ぼくはこのインフルエンザ騒ぎのなかで起こったさまざまな問題を、見すごしたままにしておいてはいけないと思います。
そこで、ぼくなりに、この新型インフルエンザについて二〇一〇年末の時点でのまとめをしておこうと思い立ちました。
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現代という時代は情報があふれています。
スペイン風邪が流行した一九一八年という時期にくらべれば、格段に情報が得やすくなっています。パソコンを使えば、山ほどの情報を得ることができますし、マスコミ、マスメディアも情報を垂れ流しているように見えます。しかし、ぼくはその裏で、巧妙な情報操作がされているのを感じます。
すべての情報が伝えられているわけでなく、隠された情報があるのです。
たとえば、新型インフルエンザの原因になったウイルスは、メキシコにある大規模な畜産工場でうまれたものであり、新型ウイルスがうまれた理由としてはその畜産の方法が挙げられるといったことが、ほとんど報道されないのです。また、この騒ぎのなかで人権を侵害された人たちがいたということも、大きくとりあげられることがありません。
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タミフルについては、「重大な副作用は証明されず有効性はきわめて高い」と報道され、タミフル服用によって転落死などの悲惨な事故にあった人たちのことは忘れ去られようとしています。ワクチンについても「ほんとうに効くのか」といった疑問がマスメディアなどから発っせられることもありません。
そこでぼくは、そうした?情報操作の結果、市民の目にふれにくくなっている事実?にスポットをあてることにもしました。それには、いろいろな文章を引用させていただきました。とても貴重な文章なのに、みなさんの目に届きにくいと思われるものを選んでのせさせていただいています。ご了承ください