不安症と双極性障害
コモビディティに学ぶ
編:貝谷 久宣
編:加藤 忠史
編:佐々木 司
内容紹介
「不安症と双極性障害は互いに高い頻度で合併するが,このことは研究テーマのみならず,臨床現場での治療方針を決定するうえでも極めて大きな問題となっている.」
あとがきに記されたこの1文にあるとおり
近年、急速に関心を集めるようになった“コモビディティ”(併存症)のうち、
不安症と双極性障害は、臨床においても深い結びつきが認められているものである。
本書は臨床・研究の第一線にいる執筆陣が
実臨床、臨床薬理、脳画像研究、ゲノム研究、精神病理、ガイドラインなど
多面的なテーマによりこの「併存」について論じたものである。
・コモビディティを抱えた患者の治療、対応をどう進めればよいのか?
・不安症の症状ごとに併存の特徴にはどういったものがあるのか?
・脳画像、ゲノムなどが示す併存研究の最前線とはどのようなものなのか?
主として不安症や気分障害に取り組んでいる医療者はもちろん、
このようなテーマに関心のある方々にとっても、実りある情報に満ちた1冊となるはずである。
目次
序文(貝谷久宣) 4
1 パニック性不安うつ病-Multi-Comorbidityの病-(貝谷久宣) 7
2 双極性障害の治療薬の作用機序(加藤忠史) 27
3 双極性障害における侵入思考(橋本 佐) 35
4 全ゲノム関連解析からみた双極性障害と不安症の遺伝的関係(音羽健司) 46
5 パニック症のComorbidity-遺伝子研究と心理・生物学的所見から-(谷井久志) 58
6 パニック症のポリジェニックリスクスコア(PRS)解析(塩入俊樹,大井一高) 69
7 脳画像からみる不安症と双極性障害(浅見 剛) 79
8 脳画像から見た統合失調症と双極性障害との類似点と相違点(中村啓信,髙橋英彦) 91
9 不安症と双極性障害-臨床的見地から-(坂元 薫) 103
10 双極性障害の薬物療法(多田光宏,桑原優仁,仁王進太郎) 123
11 診療ガイドラインと実臨床・実社会の間(境 洋二郎) 139
12 双極性障害の認知行動療法と精神療法の視点(樋山光教) 146
あとがき(佐々木 司) 160
ISBN:9784880029214
。出版社:新興医学出版社
。判型:A5変
。ページ数:168ページ
。定価:3500円(本体)
。発行年月日:2022年12月
。発売日:2022年11月29日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ。