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生まれつき翻訳

世界文学時代の現代小説

著:レベッカ・L・ウォルコウィッツ
他訳:佐藤 元状
他訳:吉田 恭子

紙版

内容紹介

文学の翻訳と流通の規模が前代未聞なまでに拡大した今日、多くの小説は当初から翻訳を見越して書かれ、また、翻訳をその内部にあらかじめ組み入れている。
クッツェー、イシグロ、村上春樹、キャリル・フィリップス、デイヴィッド・ミッチェルといった作家たちの「生まれつき翻訳(ボーン・トランスレーテッド)」の作品は文学の生産・流通・受容をとりまくシステムをいかに利用し、取り込み、そして改変していくのか。
翻訳という営みから考究する、画期的な世界文学論。
ラヒリ、多和田葉子、イシグロを論じた日本語版特別寄稿「知らずに書く」を収録。

目次

序章 世界文学の今をめぐって
第一章 距離を置いた精読
第二章 シリーズ、リスト、そしてクローン
第三章 抽出、照合、計算
第四章 これはあなたの言語ではない
第五章 ボーン・トランスレーテッド&ボーン・デジタル
エピローグ マルティプルズ
日本語版特別寄稿 知らずに書く

著者略歴

著:レベッカ・L・ウォルコウィッツ
ラトガース大学(ニュージャージー州立大学、Rutgers, the State university of New Jersey)英文科特別教授。著書にCosmopolitan Style: Modernism Beyond the Nation (Columbia University Press)などがある。
他訳:佐藤 元状
慶應義塾大学法学部教授。著書に『グレアム・グリーン ある映画的人生』(慶應義塾大学出版会)、『ブリティッシュ・ニュー・ウェイヴの映像学』(ミネルヴァ書房)などがある。
他訳:吉田 恭子
立命館大学文学部教授。著書に『精読という迷宮─アメリカ文学のメタリーディング』(共編著、松籟社)、『現代アメリカ文学ポップコーン大盛』(共著、書肆侃侃房)などがある。

ISBN:9784879844170
出版社:松籟社
判型:A5
ページ数:456ページ
定価:4000円(本体)
発行年月日:2021年12月
発売日:2022年01月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DSA