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思想としての道徳・修養

著:綱澤 満昭

紙版

内容紹介

道徳なき時代といわれる現代。
本書は「道徳・修養」を懐古的に礼賛するものではなく、位置した時代によって変質した「道徳・修養」というものの本質を衝く。
戦前・戦中「道徳・修養」を道具に、国家権力がいかにして民衆を巧みに操ってきたかがよく理解できる。
だが、実はそれだけではない。それ以前にも、支配側が秩序を盾に「道徳・修養」を巧妙に利用した。
そして戦後は経済を支配する側が同様に利用してきた。
現代では「道徳・修養」が耳触りの良い言葉に置き換えられている。

目次

はじめに

第一章 近・現代の社会病理
労働の過剰評価/ヨーロッパ文明への疑念/型のない道徳・教養/近代的自我というもの/

第二章 日本の近代化と教育
日本の近代化と教育/大正教養主義と道徳/太平洋戦争後の道徳教育/戦争責任不在論と民主主義/

第三章 近代日本における修養の問題
近代日本における「修養」の問題/新渡戸稲造と修養/蓮沼門三と修養団/田沢義鋪と青年団と修養/

第四章 道徳と国家と国語
道徳と国家と国語/二宮尊徳と道徳/国家・国語・道徳/二つの道徳/

あとがき

著者略歴

著:綱澤 満昭
1941年満州に生まれ。 1965年明治大学大学院修士課程修了 近代日本政治思想史専攻
現在 近大姫路大学学長 近畿大学名誉教授

ISBN:9784876160228
出版社:海風社
判型:B6
ページ数:264ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2013年04月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDX