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民衆宗教を探る

地蔵と閻魔・奪衣婆

現世・来世を見守る仏

著:松崎 憲三

紙版

内容紹介

地蔵は優しい慈悲の顔で、現実の世界とあの世に行く人たちを救い、閻魔は恐ろしい形相で死後に人間の善悪を裁き、奪衣婆は亡者の衣類を剥ぐ老婆として知られている。三仏の特徴・共通点・信仰の様相・歴史的変遷等を参詣・巡拝習俗を中心に明らかにする。

目次

目次
Ⅰ 地蔵と閻魔
      ~参詣・巡拝習俗を中心に~
   はじめに  
   1      地蔵・閻魔への関心
   2       地蔵信仰・閻魔信仰の概要
   3      地蔵巡り
   4        閻魔参り(巡り)
   結びにかえて
Ⅱ 江戸・東京の閻魔と奪衣婆
      ~新宿・大宗寺と正受院を中心に~
   はじめに
   1      閻魔のイメージをめぐって
   2       新宿・大宗寺の閻魔と奪衣婆
   3       新宿・正受院の奪衣婆
   4     小石川・源覚寺と深川・法乗院の閻魔
   結びにかえて
Ⅲ 奪衣婆信仰の地域的展開
     ~秋田県下の事例を中心に~
   はじめに・・・・
   1      奪衣婆信仰史の概要・・・・
   2    小野小町と姥神・奪衣婆信仰・・・・
   3        由利本荘市・正乗寺の優婆明王・・・・
   結びにかえて
Ⅳ、おんば(御姥)様と奪衣婆についての予備的考察
    ~会津地方を事例として~
   はじめに
   1         会津地方におけるおんば様信仰
   2          猪苗代町関脇のおんば様
   3            猪苗代町伯父倉、木地小屋のおんば様
   結びにかえて・・・・
Ⅴ 曹洞宗寺院と優婆尊信仰
     ~阿賀野市・華報寺を中心に~
   はじめに
   1        曹洞宗寺院の越後への扶植 
   2        華報寺と優婆尊信仰 
   3       華報寺末寺の優婆尊信仰 
   4      地域の信仰と講の活動 
   結びにかえて 
Ⅵ、新潟市内のウバサマ信仰と講
    ~阿賀野の華報寺と高徳寺を視野に~
   はじめに・・・・
   1     猪又講について
   2       青柳講(立川講)について
   結びにかえて・・・・
Ⅶ、巣鴨とげぬき地蔵にみる世相
    ~新聞記事(一九〇七~二〇一〇年)の分析を中心に~
   はじめに
   1 とげぬき地蔵の歴史
   2 とげぬき地蔵にみる世相
   3 とげぬき生活館相談所の活動から
   結びにかえて
Ⅷ.地蔵流し考
    ~千体地蔵を視野に~
   はじめに   
   1 千体地蔵の歴史   
   2 霊験譚にみる地蔵流し   
   3 静岡市・東勝院の地蔵流し   
   結びにかえて
あとがき

著者略歴

著:松崎 憲三
著者紹介松崎憲三(まつざき けんぞう)一九四七年 長野県生まれ東京教育大学理学部地学科地理学専攻卒業日本民俗学専攻(民俗信仰論、現代民俗論)現在、成城大学民俗学研究所所長、成城大学文芸学部教授 博士(民俗学)〔主要論著〕『巡りのフォークロア』名著出版 一九八五年『東アジアの死霊結婚』(編著)岩田書院 一九九三年『人生の装飾法』(編著)ちくま新書 一九九九年『現代供養論考』慶友社 二〇〇〇年『民俗学講義』(共編著)八千代出版 二〇〇六年『諏訪系神社の御柱際』(編著)岩田書院 二〇〇七年『ポックリ信仰』慶友社 二〇〇七年『小京都と小江戸』(編著)岩田書院 二〇一〇年

ISBN:9784874492567
出版社:慶友社
判型:4-6
ページ数:234ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2012年09月
発売日:2012年09月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC