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日本語会話における自慢・愚痴・自己卑下と共感についての研究

共感が対人関係構築に果たす役割

著:釜田 友里江

紙版

内容紹介

「自慢」「愚痴」「自己卑下」を語る相手に人はどう対応しているのか?
語り手が聞き手に期待する反応や、社会的な規範を明らかにし、どのようなストラテジーを使えば円滑にコミュニケーションできるか提案する。

目次

第1章 はじめに
1. 自慢・愚痴・自己卑下を語る
2. 共感を示す
3. 本研究の目的
4. 本研究の意義
5. 本書の構成

第2章 共感的な反応とは?
   ーこれまでの研究における共感発話の特徴ー
1. はじめに
2. 共感の定義
 2.1 同意と共感
 2.2 本研究における共感の定義
3. 共感を示す際のジレンマ
4. 会話の中でみられる共感的な反応
5. 自慢・愚痴・自己卑下に対する共感的な反応
 5.1 「自慢」に対する共感的な反応
 5.2 「愚痴」に対する共感的な反応
 5.3 「自己卑下」に対する共感的な反応
 5.4 自慢・愚痴・自己卑下の特徴
6. まとめ

第3章 分析の観点と研究方法
1. はじめに
2. 分析の観点
3. 研究方法

第4章 自慢に対する共感が対人関係構築に果たす役割
   ー自慢の継続に貢献するための共感的な反応ー
1. はじめに
2. 先行研究
3. 分析対象となるデータ
4. 会話の流れ
5. 自慢を継続させるための方法
 5.1 自慢の切り出し方
 5.2 自慢の開始と継続
6. まとめ

第5章 愚痴に対する共感が対人関係構築に果たす役割
   ー愚痴の継続に貢献するための共感的な反応ー
1. はじめに
2. 先行研究
3. 分析対象となるデータ
4. 会話の流れ
5. 愚痴を継続させるための方法
6. まとめ

第6章 自己卑下に対する共感が対人関係構築に果たす役割
   ー自己卑下の継続回避のための共感的な反応ー
1. はじめに
2. 先行研究
3. 分析対象となるデータ
4. 会話の流れ
5. 自己卑下の継続を阻止するための方法
 5.1 会話相手からの指摘を認めるための自己卑下
 5.2 会話相手からの提案を否定するための自己卑下
6. まとめ

第7章 「それな」による共感
   ー相手の経験を認めるための方法ー
1. はじめに
2. 先行研究
3. 分析対象となるデータ
4. 「それな」の直前発話
5. 相手の経験を認めるための方法
6. まとめ

第8章 おわりに

著者略歴

著:釜田 友里江
釜田友里江(かまた ゆりえ)
名古屋大学大学院国際言語文化研究科博士後期課程 満期退学。
博士(文学)。
早稲田大学、静岡大学などの非常勤講師を経て、現在、神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部講師。
専門分野は社会言語学、日本語教育。
主要論文に「日本語学習者の日本語学習に関する自己評価の語り方-中国の大学で日本語を学ぶ学生と教師の相談場面に焦点を当てて-」『日本語/日本語教育研究』2020、「交流場面における経験の語りと共感的な反応の特徴-海外で日本語を学ぶ学生と日本の大学に通う日本人大学生の会話-」『待遇コミュニケーション研究』2024 などがある。

ISBN:9784874249680
出版社:くろしお出版
判型:A5
ページ数:193ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2024年03月
発売日:2024年04月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CJBR
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:2GJ