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英語ことわざ使用の実態

著:奥田 隆一

紙版

内容紹介

 英語のことわざの本には、各ことわざがどのように使われるのかという情報や、今でも実際に使われているかどうかという情報がほとんど載せられていない。本書では、英語学の分析方法や知見を基礎に、ことわざの表現形式に注目しながら、現代英語で実際に使用されている具体例を検討し、英語のことわざの使用の現状とその特徴を明らかにした。
 なお、変異形のタイプ(一部の語句が同意の語句で替えられる場合、語句が省略・付加される場合、文意を変えないで別の文構造を使う場合、文脈に応じて使われる一時的な場合)についての考察、今では使われなくなりつつあることわざについての情報、ことわざの英米差についての情報、political correctness により登場してきている新しい変異形についての記述、さらに、ことわざ使用の実際(完全な形の使用と部分的な使用、一部分だけがよく使われることわざ)の情報などは、類書に見られないものである。
 特に、本書初の試みとしては、現代英語での各ことわざの使用頻度リストを最後に掲載したことである。どのようなことわざが現代英語で頻繁に使われていて、どのようなことわざがほとんど使われなくなってきているのかがわかるようになっている。
 各章で取り扱われているのは、以下のようなものである。「1. 使用の実態をどのようにして探るのか 」「2. ことわざの原形と変異形」「3. 変異形のタイプ」「4. 使われなくなってきていることわざ 」 「5. ことわざ表現の英米差」「6. Political Correctness とことわざ」「7. 文法現象とことわざ」「8. ことわざの表現形式と使用の実際」「9. 使用頻度から見たことわざ」。

目次

まえがき
1.使用の実態をどのようにして探るのか
2.ことわざの原形と変異形
3.変異形のタイプ
(1) 一部の語句が同意の語句で替えられる場合
(2) 語句が省略・付加される場合
(3) 文意を変えないで別の文構造を使う場合
(4) 文脈に応じて使われる一時的な場合
4.使われなくなってきていることわざ
5.ことわざ表現の英米差
(1) 表現の英米差
(2) 意味の英米差
6.Political Correctness とことわざ
(1) 職業に関する語が含まれることわざ
(2) 男女に関する語が含まれることわざ
(3) 身体障がいに関する語が含まれることわざ
(4) まとめ
7.文法現象とことわざ
8.ことわざの表現形式と使用の実際
(1) 完全な形の使用と部分的な使用
(2) 一部分だけがよく使われることわざ
9.使用頻度から見たことわざ
参考文献
あとがき
索引/ことわざ索引

著者略歴

著:奥田 隆一
奥田 隆一(おくだ たかいち)
1952年 大阪府堺市生まれ。1979年 神戸市外国語大学大学院修士課程修了。
1980年~1999年 近畿大学教養部助手・講師・助教授。
1990年~1991年 ハーバード大学言語学科客員研究員。
1999年~2008年 和歌山大学教育学部教授。
2008年~2009年 関西大学外国語教育研究機構教授。2013年 北アリゾナ大学客員研究員。2009年~現在 関西大学外国語学部教授。
日本英語コミュニケーション学会理事、日本英語表現学会理事。
著書:『英語語法学の展開』(関西大学出版部)、『英語教育に生かす英語
語法学』(関西大学出版部)、『英語語法学をめざして』(関西大学出版部)
<日本英語コミュニケーション学会賞・学術賞受賞>、『英語観察学』(鷹
書房弓プレス)辞書(分担執筆):『英語基本動詞辞典』、『英語基本形容
詞・副詞辞典』、『英語基本名詞辞典』(以上、研究社出版)、『ランダムハ
ウス英和大辞典(第2…

ISBN:9784873547275
出版社:関西大学出版部
判型:A5
ページ数:200ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2020年12月
発売日:2020年12月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CJBG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:2ACB