関西大学東西学術研究所研究叢刊 43
フリッツ・ルンプと伊勢物語版本
日本を愛したドイツ人
編著:山本 登朗
紙版
内容紹介
パンの会でも活躍した異色のドイツ人、フリッツ・ルンプは、版画家であるとともに日本美術についてすぐれた著作を数多く出版しているが、ドイツ語で書かれているため知られることがなかった。本書は、『伊勢物語』版本について詳細に研究した彼の代表的著作を翻訳し、多岐にわたる業績や波乱に満ちた生涯を紹介する。
目次
序 文
はじめに(山本登朗)
1608年の『伊勢物語』とその17世紀日本における版本挿絵への影響
(フリッツ・ルンプ/山本登朗・溝井裕一訳)
(影印)Das Ise Monogatari von 1608 und sein Einfluss auf die
Buchillustration des ⅩⅦ.Jahrhunderts in Japan
(Fritz Rumpf)
解題―フリッツ・ルンプの『伊勢物語』版本研究(山本登朗)
“Das Ise Monogatari”の書誌的利用とルンプが調査した伊勢物語
版本の行方(関口一美)
フリッツ・ルンプ―ドイツにおける日本研究への貢献(桑原節子)
フリッツ・ルンプと「パンの会」(増田周子)
日本昔話研究者としてのフリッツ・ルンプ(溝井裕一)
フリッツ・ルンプ物語
―日本美術文化研究家・波乱の生涯(盛 厚三)