家族のもとへ、あなたを帰す
東日本大震災犠牲者1万9000名、歯科医たちの身元究明
著:柳原 三佳
紙版
内容紹介
死者、1万5836名、行方不明者、3652名。(2012年7月現在)
いまだ名前がわからないご遺体が…。歯科医師たちの苦闘は終わっていない。
東日本大震災の遺族のために、懸命に遺体の口を開き、身元確認の作業に取り組んできた歯科医師たちがいる。
震災直後からボランティアで被災地にかけつけ、自らも余震や被曝の危険にさらされながら、何百、何千人もの遺体の身元を特定してきた。
3月11日から今に至る、最も過酷な「死」の現場で闘い続ける彼らの魂の言葉。
目次
プロローグ
第1章 遺体の「歯」が語るもの
歯科法医学者・斉藤久子の証言
第2章 凍りついた口を開いて
岩手県警察歯科委員・菊月圭吾、熊谷哲也の証言
第3章 泥まみれのカルテ
釜石市 ささき歯科医院 院長・佐々木憲一郎の証言
第4章 名前を取り戻した遺体
岩手県警察歯科委員・狩野敦史の証言
第5章 ”原発下”という戦場で
福島県歯科医師会・工藤祐光、
千葉県警察歯科医師会・大森基夫の証言
第6章 遠く離れた場所で闘うものたち
第7章 「使命」と「責任」の原点
エピローグ
取材を終えて