探索的コーパス言語学
データ主導の日本語研究・試論
著:石井 正彦
紙版
内容紹介
これまでコーパス言語学研究の主流は「データによって仮説を検証する確認的なアプローチ」であったが、本書は「データによってデータそのものを説明する探索的なアプローチ」、つまりあらゆる規模のコーパスを対象としてデータから構造やパターンを探り出し有意味な洞察や仮説を得るアプローチを提案する。統計学によるコーパス言語学の方法論的展開とは。
目次
序章 探索的コーパス言語学とは何か
第1部 共時的全文コーパスによる探索
第1章 低頻度発生の文章機構(1)
第2章 低頻度発生の文章機構(2)
第3章 文章不偏の無性格語は実在するか
第4章 名詞的表現による文内情報提示の構造
第5章 臨時的な四字漢語の文章内形成
第2部 通時的全文コーパスによる探索
第6章 「デフレから脱却する」-新聞におけるコロケーションの成立と変化
第7章 「不良債権処理」-新聞における語結合の一語化・語彙化
第8章 「ユビキタス」-論文標題における借用の位相
第3部 多様なコーパスによる探索
第9章 多様なコーパスによる日本語研究の可能性
第10章 教科書パラレルコーパスによる歴史叙述の対照
第4部 探索的データ解析による探索
第11章 探索的データ解析による日本語研究
第12章 蛇行箱型図によるS字カーブの発見
第13章 リジット解析による計数データの分析
文献
初出一覧
あとがき
索引