快適な生活を造るコミュニケーション能力
はじめに
第一章 コミュニケーション・スキル
Ⅰ コミュニケーション・スキルはなぜ必要なのか
1.コミュニケーション・スキルとは何か
2.コミュニケーション・スキルは生活技術
Ⅱ コミュニケーション・スキルと教育
1.日本の国語教育とドイツの国語教育
2.英語を話すために必要なコミュニケーション・スキル
3.ルイテン先生の英語の授業
4.ドイツの小さな女の子
5.子供のトレーニングは親の責任
第二章 言語環境を整えましょう
—身近なところからトレーニング—
Ⅰ 意識を変えてみましょう
1.相手の目を見て話しましょう
視線をそらすことの意味
子供が視線をそらしたら
相手の目を見てお礼を言いましょう
2.人の話を良く聴きましょう
私語にかき消される授業参観
人の話を聴くことはコミュニケーションの基本
3.「察しの悪い大人」になりましょう
(1)「あれ」って何?
(2)きちんと最後まで言いましょう
待てど暮らせど出てこない牛乳
子供の言葉を勝手に補わないで!
幼稚園の先生の見事な対応
「先生、ノート!」
(3)「察しの悪い親」になるには
「察しの悪い親」に必要な力
Y牧師が伸ばした子供の力
4.自分を認識しましょう
(1)主語に敏感になりましょう
主語の省略による弊害
第一人称主語を入れましょう
第三人称も陽のあたる場所に
あなたが練習をしてみましょう
家庭で練習しましょう
(2)「みんな」とは誰でしょう
「みんな」に埋もれず「私」を持ちましょう
「みんな」に敏感になるための「問い返しのスキル」
5.「知らない」「分からない」「別に」はコミュニケーションを拒絶する言葉
(1)「知らない」「分からない」にはこんな風に対応しましょう
(2)「別に」にはこんな風に対応しましょう
Ⅱ 挨拶を実行しましょう
1.挨拶の役割を見直しましょう
腕白マシューは挨拶上手
挨拶は潤滑油
2.基本的な挨拶を交わしましょう
「どういたしまして」を復活させましょう
3.感謝を伝えましょう
お友達の家で手作りのおやつを出されたら
お友達のお誕生日に招待されたら
4.知らない人にも挨拶は必要
5.お願いする時には
レストランでジュースとケーキを注文する時
スーパーマーケットのレジで
家庭でも「please」を習慣にしましょう
6.上手に断るとは?
欧米人は本当にはっきりと断るの?
ひとことで断るのはなぜいけないの?
断る理由を並べ立てるのはなぜいけないの?
誘ってくれた相手の気持ちを損なわない断り方
欧米では「ありがとう・・・でも」が基本マナー
家庭で練習しましょう
Ⅲ 論理的に考える習慣をつけましょう
1.子供の「どうして?」「なぜ?」に答えましょう
「どうして?」「なぜ?」の質問をはぐらかしていませんか?
「どうして?」「なぜ?」の質問をうるさがっていませんか?
「屁理屈」を切り捨てないで!
大人が答えないと子供は考えなくなります
大人が子供に「どうして?」と訊ねましょう
「どうして?」に答える会話のスキル
2.曖昧な質問はやめましょう
(1)○○はどうしますか?
質問の基本は5W1H
(2)「それでどうだった?」
3.答えをぼかすのはやめましょう—とか弁—
子供が「とか」と言ったら
4.かみ合った問答をしましょう
(1)どんどん話が横道に—羅列型の問答
(2)話がかみ合う—キャッチボール型の問答
子供と楽しむキャッチボール型の問答
キャッチボール型の問答のこつ
第3章 「問答ゲーム」を使ってトレーニング
Ⅰ「問答ゲーム」の目的
1.世界に通用する「問答型のコミュニケーション・スキル」の獲得
2.相手の「問い」に即座に的確に「答える」技術の獲得
3.矢継ぎ早に質問された時に対応できる思考力と精神力の鍛錬
4.結論を述べてからその理由を言う技術の獲得
5.自分の考えにたいする責任の認識
6.討論・ディベートの能力の獲得
7.論理的思考力の獲得
8.会話の「中身」を構成する力の獲得
Ⅱ 「問答ゲーム」の難易度と対象年齢
1.難易度と取り組む順番
2.対象年齢の目安
(1)好きですか。嫌いですか。
(2)交渉しましょう
(3)議論の力を育てましょう
Ⅲ 「問答ゲーム」をやってみましょう
1.基本型:好きですか?嫌いですか?
(1)基礎:初心者向けトレーニング
(2)応用1:答えの指定
(3)応用2:ナンバーリングを使って理由を整理する
(4)応用3:印象から分析へ—理由の中身を考える
2.どちらが好きですか?
3.どちらを選びますか?
4.いつ?どこ?誰?何?どうして?どのように?
5.交渉する
(1)○○が欲しい
(2)○○が必要です
6.議論の力を育てましょう
(1)事実か意見か
(2)意見を言いましょう
基礎:自分の立場をはっきりさせましょう—賛成か反対か
(3)応用:反対の立場で意見を言いましょう
(4)相手の意見を受け容れましょう:たしかに・・・でも
第4章 21世紀の日本の子供へ
Ⅰ つくば言語技術教育研究所の子供
1.子供の提案で作った教材
2.「6年生を送る会はどうしますか?」
3.ぐるぐる回る話
4.「この文には主語がないね。」
5.英語での討論と問答ゲーム
6.かみ合わない討論
7.三森先生の顔が浮かぶ
Ⅱ 感受性も育むコミュニケーション・スキル
Ⅲ 「日本社会適応モード」と「国際社会適応モード」
Ⅳ 子供の論理的に考える力を引き出しましょう
おわりに