第一部 言葉の連なりと複数の視点、あるいは精密なパズル――芥川龍之介の創作方法
第一章 決定的瞬間の記憶──「藪の中」の時空間
第二章 「秋」──崩壊する物語と物語の完成
Colum1 批評から小説が生まれるとき
第二部 〈私〉を探す物語
第三章 「庭」──受け継がれていくもの、作りかえられていくもの
第四章 「六の宮の姫君」──原典からの改変にみるアイデンティティの問題
第五章 「白」──名前をめぐる物語
Colum2 「凡てを相対的に見る」ということ
第三部 Beyond Borders──芥川文学をめぐる世界の旅
第六章 芥川周辺から辿るロシア文学との邂逅の磁場
第七章 「黒衣聖母」──変容する聖母と〈少女〉としてのお栄の視点
Colum3 「ハーンから芥川へ――『今昔物語』の転生」