ごあいさつ/刊行にあたって/編集にあたって
第1 章 文化財保存・修復のあゆみ
【総論】文化財保存・修復のあゆみ
第2 章 文化財保存・修復の考え方
【総論】文化財保存・修復の考え方
第3 章 文化財保存・修復の取り組み―しらべる―
【総論】文化財の材料・構造をしらべる―科学技術による分析調査―
1. 文化財を「その場」で測る―可搬型機器の進歩と適用―
2. 飛鳥時代の色を見出す―高松塚古墳壁画の色料調査―
3. X線イメージングでガラス小玉を調べる―古代玉製品の材質と構造―
4. 科学調査が文化財修理に役立つ―京都国立博物館における取り組み―
5. 文化財の内部構造を知る―X線CTの導入と活用―
6. 文化財の見えない部分を可視化する―東京国立博物館におけるX線CTの役割―
7. カビによる劣化とたたかう―文化財の微生物劣化研究の歩みと展望―
8. 文化財害虫の新たな殺虫法を模索する―臭化メチル代替法の取り組み―
9. 木材中に潜む文化財害虫を見つけ出す―X線CTによる検出と生態解析―
10.文化財を安全に運ぶ―振動解析による施設内輸送の安全性評価―
11.漆の物性を知る―漆塗膜の劣化とその評価―
12.より良い文化財保存環境を探す―建築環境工学によるアプローチ―
第4 章 文化財保存・修復の取り組み―まもる―
【総論】文化財をまもり伝える―伝統の技と保存・修復科学―
1. 文化財修理の至技を解明する―材料と技術と高分子化学―
2. 出土鉄製文化財の保存を劣化メカニズムから考える―収蔵、展示、そして現地保存―
3. 新たな発想で出土木製遺物を保存する―一時保管と薬剤含浸法の新展開―
4. 遺跡をまもる―劣化予測に基づいた環境制御による遺跡保存の可能性―
5. 写真導入の観点から文化財をまもる―文化財の保存と記録―
6. 膨大な作品を伝えるために―所蔵品の保存と修理のマネジメント―
7. 多様な文化財を公開するために―立体作品の保存と修理―
8. かそけきものをまもる―染織文化財の保存修復―
9. 所有者の想いに寄り添う―寄託品修理のマネジメント―
10.博物館で文化財をまもる―九州国立博物館博物館科学課保存修復室研究員の日常―
11.文化財を災害からまもる―文化財防災における保存科学の使命―
12.災害の記憶を伝える―被災遺構の保存科学―
13.被災した文化財を避難させる―仮設一時保管施設における環境管理―
第5 章 文化財保存・修復の取り組み―いかす―
【総論】文化財を未来にいかす―保存・修復と活用の好循環―
1. 染と織を魅せる―染織文化財の保存と活用―
2. 法隆寺金堂壁画は語る―文化財保護の原点―
3. 文化財をまもり、いかす―文化財活用センター保存担当の来し方行く末―
4. 博物館・美術館の保存環境を整える―文化財活用センターの協力事業―
5. 被災ガラス乾板を再生する―保存と活用に向けて―
6. 被災地のくらしを取り戻すために―民俗文化財防災の課題―
7. ネットワークで文化財を災害からまもる―地域防災体制の構築―
8. 資料保存の担い手とともに―博物館・美術館等保存担当学芸員研修―
9. 遺跡保存の裾野を広げる―奈文研における保存科学研修―
10.古墳壁画をしらべ、まもり、いかす―文化庁古墳壁画室の活動―
11.文化財をしらべ、まもり、いかすために―文化庁文化財保存科学室の活動―
12.文化財修理の現場から見える問題―文化財保護行政の転換期―
第6 章 文化財保存・修復のこれから
【総論】文化財保存・修復のこれから
本書を手に取っていただいた方へ
【巻末資料】国立文化財機構の概要
執筆者一覧/索引