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インターネットポルノ中毒

やめられない脳と中毒の科学

著:ゲーリー・ウィルソン
訳:山形 浩生

紙版

内容紹介

■書評掲載■
・日本経済新聞(2021.4.8)|爆発的に普及したメディア領域や触れられにくい領域への問題提起|速水健朗氏

無気力、集中力不足、不安感、うつ…
原因は“ポルノの見すぎ”かも?

インターネットポルノ視聴が脳と体に及ぼす影響を解き明かす。
ステイホームでインターネット時間が増える今こそ読みたい、脳と中毒の関係。

「ポルノ断ちがぼくの必要としていた抗うつ剤だった。9ヶ月前のぼくは、25歳の大学中退者で、仕事も大嫌いでうつだった。ポルノをやめて数ヶ月後、スーパーパワーが手に入った。(略)まだ下り坂はあるけれど、何をする気力もないとか、自殺したいとかいうのはまったくない。秘訣? 過去1ヶ月でインターネットは、1時間も使ったかどうか。全部自腹になるけれど9月からはまた大学にも行くことにした」
(本文より)

〈目次〉
はじめに――ポルノ中毒克服の鍵は「脳の中」にある

第1章 ポルノのドカ見が不安、集中力不足、うつを引き起こす
・だれも口にしたがらない問題
・別のポルノ実験
・研究におけるポルノ利用排除
・ポルノ利用を除去する研究の結果は?
・研究のむずかしさとその結果
・ありがちな症状
・人生を阻害、抑えられなくなる
・セックス中に射精できない
・性的遭遇での勃起不安定
・馴染みのない早漏
・怖じ気づくようなポルノフェティッシュ趣味
・本物のパートナーに魅力を感じなくなる
・恋愛への影響
・社会不安、自尊心
・集中できない
・うつなどの病状

第2章 暴走する欲求
・新しいもの、新しいもの、もっと新しいもの
・超常刺激
・性的興奮と中毒性ドラッグは神経機構が同じ
・普通の満足をオーバーライド
・性的条件づけと中毒はどちらも増感から始まる
・脳の反撃――諸刃の剣
・性的条件づけと思春期
・変態モノへの移行
・さらにポルノ起因の性障害について
・ポルノ中毒
・でもポルノ中毒なんて存在が認知されていないのでは?
・どこで一線を越えるのか
・原因と結果を切り分ける
・誤診されているポルノ利用者はいるだろうか?

第3章 ポルノを絶って人生をとり戻す
・推奨される提言
・ストレスを抑え、自制心と自分のケアを改善
・態度、教育、心の支え
・再起動での困難
・ありがちな落とし穴
・よくある質問

著者略歴

著:ゲーリー・ウィルソン
人間の病理学、解剖学、生理学を長年教えており、中毒と交配、絆の神経化学にずっと関心を持ってきた。2015年には性的健康進歩学会から、ポルノ中毒に関する傑出したメディア貢献と公共教育についてメディア賞を授与された。
2012年のTEDxトーク「大いなるポルノ実験」は900万回以上視聴され、18言語に翻訳されている。また強迫的なポルノ利用を理解し逆転させようとする人々のために、ウェブサイト Your Brain On Porn http://yourbrainonporn.com を創設。
訳:山形 浩生
東京大学都市工学科修士課程およびMIT不動産センター修士課程修了。開発援助関連調査のかたわら、小説、経済、建築、ネット文化など広範な分野での翻訳および雑文書きに手を染める。著書に『新教養としてのパソコン入門』、『新教養主義宣言』(河出文庫)など。主な訳書に、ジェイコブズ『アメリカ大都市の死と生』クルーグマン『クルーグマン教授の経済入門』、ピケティ『21世紀の資本』ウィリアム・バロウズ『ソフトマシーン』ディック『ヴァリス』『死の迷路』ほか多数。
本書サポートページ:https://cruel.org/books/ybop/

ISBN:9784866471419
出版社:DU BOOKS
判型:4-6
ページ数:264ページ
価格:2200円(本体)
発行年月日:2021年03月
発売日:2021年04月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MJ