巻第14(東歌)
3353番 「柵戸の栄はやしに 名を立てて」
3354番 「柵戸人」は柵戸に指名された人
3356番 「怪に呼ばず來ぬ」
3358番(或本歌曰) 「寝らくは時化らく」
( 一本歌曰) 「多麻能」は「偶の」
3359番 「押しへに」は押さえ付けるように向かって
3361番 「可成るましづみ」(類例:4430番)
3362番 「小峰見え屈し」
3363番 「杉の木の間か」ではなく「過ぎの此の間か」
3367番 「歩き多み」ではなく「有るき多み」
3368番 「たよらに」は弛んでいる意(類例:3392番)
3370番 「放つ妻なれや」は生理中の妻
3381番 「海傍 」は海のほとり
3382番 「分きなば」は「分けなば」の訛り
3385番 「押す日」は「あまねく照る日」
3394番 「小 筑波嶺ろの」は寝たことを響かせている
3395番 「つくたし 間よは」は交わった期間よりはの意
3396番 「目行か」は視線を送ること
3401番 「中砂に」は川中の砂地であり地名ではない
3403番 「まさかもかなし」は目の前に迫ってきて悲しいこと
3405番 「辿り」は迷路で地名ではない
3406番 「言し来ずとも」は便りが来なくとも
3407番 「目妙し窓に」の「窓」は山の稜線のU字形に窪んだところ
3409番 「兼ぬ間づく 人と穏はふ」(類例:3518番)
3411番 「あに悔しづく」
3412番 「葛葉がた」に「連れて行くこと難し」を響かせている(類例:3423番)
3415番 「恋もなぎるだろうやと」の意
3419番 「伊香保世欲」の「世」は「瀬」で「欲」は「……を通って」の意の「よ」
3424番 「誰が笥か持たむ」でなく「誰が来かも彩む」
3425番 「汝が心乗れ」
3427番 「主り娘子」は「主婦」である
3429番 「あさまし」は「呆れた」の意
3430番 「余志」の「余」は私の意
3431番 「転こば児がたに」は児のために転びそうになったらの意
3432番 「かづの木」のように誘拐してくださいとの歌
3433番 「木垂る」に「小倦る」を掛けている
3435番 「我が衣に 付きよらしもよ」
3436番 「しらとほふ」は「しば訪はふ」の訛り
3438番 「上しだの」は「年上の」の意
3443番 「張り手立てれば」は「見張りする人が居るので」
3444番 「たなに」は「足らに」の訛り
3446番 「番ふ川津の」
3447番 卑猥な隠喩のある歌
3448番 「をなのをの」は「女の緒の」
3450番 「小草絡めり」
3458番 手淫を詠んでいる歌
3459番 「稲搗けば」は性交の隠語(類例:1889番 3550番)
3468番 「雄ろの初尾に」
3473番 「おゆに見えつる」は「まどわすように目に浮かんでくる」
3476番(或本歌末句曰) 「立と月」は「月経」
3478番 「知らね」は交際を拒絶する意
3479番 「合はずがへ」は「交合しようとしない」
3482番(或本歌曰) 「言集りつも」は噂が集まる意
3484番 「明日期せざめや」
3486番 「いや姧ましに」
3487番 「かくすゝぞ」でなく「かく好きぞ」
3488番 「覆ふしもと」
3489番 「寄らの山邊の」
3493番 「椎の木宿の」
3494番 「紅葉まで」は「揉み合うまで」の意
3496番 「橘」は地名でなく「橘の花のような」
3497番 「あやにあやに」は「表面に現れるほど」の意
3499番 「寝ろと生えている所なのか」の意
3500番 「根をかも終ふる」の「か」は指示代名詞
3502番 「稔さへこごと」は(桔梗の)実さえ固いように
3503番 「あぜか象」は「あぜか潟」
3506番 「如きに至れば」
3508番 「芝草の内に咲いている根っこ草」の意
3509番 「寝ずに吹いてくるけれども」の意
3515番 「國放り」で諸国をさまようこと
3525番 「言折ろ延へて」は「話すことに気後れして」の意
3526番 「なよも張りそね」は「決して見張らないでね」の意
3535番 「小間に逢ふものを」
3536番 赤駒で来る男を詰った歌
3538番(或本歌曰) 「駒を馳ささけ」は馬を走らせて気晴らしをすること
3541番 「間ゆかせ」は密通させること
3543番 「室蚊帳やの 吊るの堤の」
3551番 「平瀬」でなく「平背」で平凡な男
3552番 「咲くゑ」は「波が立つ故に」の意
3553番 「後手助くもが」
3561番 「荒掻き間読み」の意
3564番 「小菅ろの うら吹く風の」は心の「隙」を吹く風を響かせる
3566番 「そりへかも」は「思わぬ方向に」
巻第15
3603番 原文を「湯種蒔忌 美伎美尓」とし「ゆ種蒔き美し君に」
3653番 「明かし釣る魚」ではなく「明かしつるろや」
3692番 「島隠れぬる」
3731番 妻に逢えなくとも妻を思っているとの歌
3754番 「多我子尓毛」を「公我」と改め、「公我子にも」
3785番 「日長けば」
巻第16
3791番 「さし辺重ぶ」「巻き裳して 愛しきにとらし跳ねやふる」「爲さゆ爲す故」
3808番 「小集らに出でて」
3817番 「刈る蓮葉 」は「手に入れた美女」
3820番 「形をよろしみ」
3821番 「坂戸らが」は「賢人らが」
3822番 「橘之 寺之長屋尓」は「橘という所の近くにある長屋に」
3837番 「玉なる見らむ」
3840番 神道に代わり仏教を広める「仏前神後」の歌
3846番 「僧はしたなむ」(類例:3847番)
3848番 「干稲干稲し」は「好機を逸し」
3857番 「行き往けども」
3860番 「逸りかに」(類例:3864番)
3874番 「へ」に「上に」と「頃に」を掛ける
3875番 「どうせ二人を離すことを押し進めている小野から」の意
3878番 「和之」は「くゎし」と訓み「かし」の意(類例:3879番)
3880番 「聞こゆる種」は「有名な食材」
3887番 「天なるや」は天上界のように物音がしないこと
第4句は「苅苅婆可尓」で「枯れ枯れ墓に」
3888番 「黄染めの屋形」は遺体が黄色の布で覆われた姿であること
3889番 「灰差し思ほゆ」は「はっきりと瞼に浮かんで思われる」
巻第17
3895番 「魂はやす」であり「興奮すること」
3898番 「歌占ふ我が背」
3901番 「折る人もなし」
3905番 「思ひ並みかも」
3907番 「於婆勢流」は「おはせる」(類例:4000番 4003番)
3941番 「やけはしぬとも」は焼死の意ではない
3973番 「事はたな結ひ」は「事」「はた」「な結ひ」
4024番 「雪敷くらしも」
4028番 「水占は経てな」