第1章 フロネーシスとは
両方大事の思想/教育技術の二項対立/アリストテレスのエピステーメーとフロネーシス/エピステーメーとしての教科/フロネーシスとしての省察/フロネーシスとしての問題解決思考/省察と問題解決思考を促すコーチング/エピステーメーとフロネーシスの根底にあるエージェンシー/フロネーシスによるウェルビーイングの実現/本書の構想
第2章 教材研究におけるエピステーメーとフロネーシス
教師に求められる思考の一丁目一番地としての教材研究/吉本均による教材研究 /吉崎静夫による教材研究/澤本和子による教材研究/盛山隆雄のエピステーメーとフロネーシス/教材研究の問題点/石井英真の教材研究と共同注視
第3章 教育観の省察
指導法ではなく教育観/省察とは/三角形の授業と四角形の授業/四角形の授業となっているジャンプ課題/三角形よりも四角形の授業がよいのか/エピステーメーからフロネーシスへ移行する授業/子どもの学びをイメージする
第4章 教師の問題解決思考
問題解決思考はフロネーシス/佐古秀一による問題解決思考/田村知子による問題解決思考/佐古と田村の問題解決思考枠組み/研究校における問題解決思考/多様性を認めている研究校/問題解決思考の共通性
第5章 省察を促すコーチング
省察を促すコーチング/教師個人の省察を支援するコルトハーヘン/省察を教師教育プログラムの中心に据えた福井大学と教職員支援機構/組織の省察支援をするセンゲとシャイン/組織の問題解決思考に向けた省察/省察の多様性
第6章 教師エージェンシーとは
助言に素直に耳を傾けない教師や学校/エージェンシーと構造の関係/再帰的変容による学校改革の例/リーダーシップによる再帰的変容/サーバント・リーダーシップとトップダウン・リーダーシップ
第7章 学校のエージェンシーを促進するポジティブ・プレッシャー
フランとハーグリーブスの対立/教育改革を成功させる要素/ポジティブ・プレッシャーとは/秋田県と埼玉県のポジティブ・プレッシャー
第8章 教師のフロネーシスをどう促進していくか
フロネーシスとプロフェッショナル・キャピタルの関係/フロネーシスによるウェルビーイングの実現