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よくわかるiNPH(特発性正常圧水頭症)

著:鮫島 直之

紙版

内容紹介

特発性正常圧水頭症とは、なんらかの原因で脳脊髄液(髄液)がたまりすぎ脳が圧迫される病気です。歩行障害、頻尿、認知症を主な症状とし、正しい診断を受け、適切な対処をすると症状が改善されます。アルツハイマー型認知症などと合併している場合でも、特発性正常圧水頭症を治療し転倒しやすさや尿失禁などの症状が改善されることで、介護負担が減ったり、生活の質が高まったりします。
しかし、歩きにくい、トイレが近い、ぼーっとするなどが症状の病気はほかにもあり、高齢者がこのような状態になっても特発性正常圧水頭症だと気づかないことも少なくありません。
本書は特発性正常圧水頭症にはやく気づき、適切な治療を受けるための病気の基礎知識や、診断のための検査方法、治療法、シャント術後の過ごし方などを、ケーススタディもまじえながら詳しくわかりやすく解説します。

目次

第1章 なぜ起こる?どうやって気づく?
歩行障害、認知障害、排尿障害が三大症状/歩行障害は小股・すり足・がに股が特徴的/認知障害は無関心・意欲低下が目立つ/排尿障害はトイレが近くなり間に合わなくなる/水頭症の原因は髄液が増えすぎること ほか
第2章 水頭症かな?と思ったら
脳神経外科でくわしく調べてもらう/歩行テストや認知機能テストを受ける/画像検査で脳を調べる ほか
第3章 手術で症状が改善する
シャント術で髄液の流れをよくする/1~2時間程度の手術で治療できる/手術にはリスクがあることも知っておこう ほか
第4章 治療に向けて転倒を防ぐ
入院する前に低下した筋力を高める/転倒しにくい環境をつくる ほか
第5章 治療後は活動的な生活を
基本的に元どおりの生活に戻るのが目標/退院後も定期的に検診を受ける ほか

著者略歴

著:鮫島 直之
東京共済病院 脳神経外科部長
1995年山梨大学医学部卒業。虎の門病院レジデントから虎の門病院脳神経外科を経て東京共済病院脳神経外科。2018年より現職。日本正常圧水頭症学会理事、脳神経外科専門医・指導医、脳卒中学会専門医・指導医、脳神経外傷学会指導医、認知症学会専門医・指導医、日本転倒予防学会理事。「特発性正常圧水頭症診療ガイドライン第3版」システマティックレビューを担当。

ISBN:9784865139297
出版社:株式会社法研
判型:A5
ページ数:176ページ
価格:1600円(本体)
発行年月日:2023年01月
発売日:2023年01月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MJ