出版書誌データベース

●がんは完治したが手術や放射線治療によって、腕や脚がむくむ「リンパ浮腫」に悩む患者さんはたくさんいます。本書ではリンパ浮腫の予防と改善に効果のある「リンパドレナージ(マッサージの一種)」「運動療法」「弾性着衣による圧迫療法」「スキンケアなどの日常生活上の注意」の4つのセルフケアの方法を具体的にカラー写真で、一目でできるように解説。
●とくに他に見られない大きな特徴は、リンパ浮腫の改善に有効と考えられている「運動療法」を大きく取り上げたこと。自宅やスポーツジムで行う運動によって浮腫の改善が図れるよう、運動療法の研究者の最新の療法を解説。
●治療後も知っておきたい病気と治療の基礎知識と対処法、悪化を防ぎ体調を整える生活のしかた全般に浮いて解説。
●手術後・退院後の患者さんご自身の悩みや疑問に寄り添えるのが患者さんの実際の体験記。タイプ別に3人の体験談を収録。

●第1章　リンパ浮腫で悩まれる患者さんへ
がんの後遺症で多いリンパ浮腫／リンパ浮腫予防のポイントはセルフケア／
心がけたい「運動」「体重管理」「スキンケア」

●第2章　リンパドレナージ・運動・弾性着衣
日常的に行いたいシンプル リンパドレナージ／上肢のシンプルリンパドレナージ／下肢のシンプルリンパドレナージ／リンパ浮腫の運動療法の効果と利点／適切な運動療法の考え方／リンパ浮腫の運動療法の実技（腹式呼吸、上肢の運動、下肢の運動、マシーンを使った運動）／弾性着衣による圧迫療法

●第3章　リンパ浮腫の基本的な知識
リンパ浮腫とは

●第4章　リンパ浮腫を予防する生活ガイド
日常生活での予防

●第5章　リンパ浮腫を改善するセルフケア
セルフケア／弾性着衣／合併症の予防／公的支援

巻末　わたしが術後に気をつけていること(3人の方の例)

著：廣田　彰男
医療法人社団 広田内科クリニック理事長。1972年北海道大学医学部卒、81年東邦大学医学部第3内科講師、88年東京労災病院第三内科部長、91年東京専売病院健康管理部長兼循環器部長。2002年広田内科クリニック開業。日本リンパ浮腫学会名誉理事長、日本リンパ学会名誉会員、日本脈管学会特別会員、日本静脈学会特別会員、日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医。『正しいリンパ浮腫の診断・治療』(日本医事新報社)、『イラストでわかるリンパ浮腫』(法研)　他著書、監修書多数

著：高倉　保幸
埼玉医科大学保健医療学部理学療法学科教授、理学療法士、博士（保健医療学）。1984年国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院卒、同年 癌研究会附属病院（現がん研有明病院）勤務、99年埼玉医科大学総合医療センター課長補佐、2007年埼玉医科大学教授。日本がんリハビリテーション研究会副理事長、厚労省後援リンパ浮腫研修委員会副委員長、日本がんサポーティブケア学会リンパ浮腫部会委員などの活動、『がんリハビリテーション－原則と実践完全ガイド－』(ガイアブックス)などの監修、「これからのがんの理学療法」「リンパ浮腫コントロール－運動療法」などの論文多数