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かきがら

著:小池 昌代

紙版

内容紹介

殻(カラ)、空(カラ)、虚(カラ)、骸(カラ)……あれは都市の、この世の、崩壊の音。
富士が裂けた。
電線のカラスが道にボトボト落下した。
雨みたいにばらばらと人の死が降った。
生き残った者は、ツルツルの肌を持つあのひとたちに奉仕した。

パンデミック後の光景、時の層を描く書下ろしを含む小説7篇。

著者略歴

著:小池 昌代
詩人、小説家。昭和三十四年(一九五九)、東京深川生まれ。津田塾大学卒。
詩集に『永遠に来ないバス』(現代詩花椿賞)、『もっとも官能的な部屋』(高見順賞)、『夜明け前十分』、『ババ、バサラ、サラバ』(小野十三郎賞)、『コルカタ』(萩原朔太郎賞)、『野笑 Noemi』、『赤牛と質量』等。小説集に『感光生活』、『裁縫師』、『タタド』(表題作で川端康成文学賞)、『ことば汁』、『怪訝山』、『黒蜜』、『弦と響』、『自虐蒲団』、『悪事』、『厩橋』、『たまもの』(泉鏡花賞)、『幼年 水の町』、『影を歩く』等。エッセイ集に『屋上への誘惑』(講談社エッセイ賞)、『産屋』、『井戸の底に落ちた星』、『詩についての小さなスケッチ』、『黒雲の下で卵をあたためる』等。他、編者として詩のアンソロジーに『通勤電車でよむ詩集』、『おめでとう』、『恋愛詩集』等。また、『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集02』「百人一首』の現代語訳と解説を手がけ、『ときめき百人一首』等も刊行。

ISBN:9784864882040
出版社:幻戯書房
判型:4-6
ページ数:288ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2020年08月
発売日:2020年08月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ