世礼国男と沖縄学の時代
琉球古典の探求者たち
著:末次 智
紙版
内容紹介
アイデンティティ探求のための郷土研究が、ナショナリズムを補完してしまうという矛盾。
戦前の沖縄学の研究者たちは、その矛盾を抱えながら、どのように考え、生きたのか。大正末から戦時下にかけて活躍した世礼国男、島袋全発、宮城真治、宮城真治などの新おもろ学派を中心に、伊波普猷、小野重朗なども含め、沖縄学の礎を築いた人々の事績を明らかにする。
目次
[Ⅰ 世礼国男の仕事]
1 人生と研究の軌跡
2 『おもろさうし』研究
3 身体の楽譜 琉球古典音楽野村流と世礼国男の「声楽譜」
4 戦時中の琉球神道研究
5 幻の詩集『阿旦のかげ』を求めて
[Ⅱ 新おもろ学派とその周辺]
1 島袋全発と比嘉盛章
2 伊波普猷と新おもろ学派
3 宮城真治と新おもろ学派
4 小野重朗の分離解読法
[Ⅲ 資料編]
宮城真治草稿翻刻 「『おもろさうしの読法 展読法の研究』に対する卑見」
世礼国男関係年譜
世礼国男著作一覧