序章 研究史と本書の目的
一、徳川氏研究の動向
二、徳川領国の基礎構造をめぐる論点
三、中近世移行期の信濃における村落研究
四、本書の問題設定
五、本書の内容
第1部 豊臣大名徳川氏の領国支配と検地
第一章 天正十年代の徳川領国における年貢収取構造――遠州宇布見郷年貢勘定書の分析
はじめに
一、各勘定書の分析
二、年貢納入をめぐる問題
三、当該期の地域経済と年貢納入体制
おわりに
第二章 「五十分一役」の再検討
はじめに
一、「五十分一役」の徴収方法
二、「五十分一役」徴収の基準
三、給人・寺社領安堵と「五十分一役」
おわりに
第三章 徳川氏「五ヶ国総検地」再考
はじめに
一、「七ヶ条定書」と年貢・公事収取体制
二、検地の再評価
おわりに
付論一 「筏乗免屋敷畠帳」について
第四章 甲斐における徳川氏の天正検地――「熊蔵縄」と知行割の分析
はじめに
一、「熊蔵縄」の分析
二、 「熊蔵縄」と甲斐の知行割
おわりに
第2部 徳川氏の従属国衆と支配構造
第一章 三河国衆としての深溝松平氏
はじめに
一、深溝松平領の形成
二、深溝松平氏の家中構造
三、深溝松平領の支配構造
四、徳川家中における三河国衆の位置
おわりに
付論二 徳川氏の領国検地と深溝松平領の画定
第二章 依田松平氏の信濃佐久郡支配
はじめに
一、依田松平領の支配構造
二、依田松平領の検地
おわりに
第三章 信濃国伊那郡虎岩郷「本帳」と検地帳の分析
はじめに
一、虎岩郷内諸階層の分析
二、「知行」の再検討――虎岩郷における年貢収取と「本帳」
おわりに
第3部 豊臣大名の検地と地域社会
第一章 豊臣政権下の信濃検地と石高制
はじめに
一、各大名領の支配構造
二、検地方法と貫高・石高制
おわりに
第二章 豊臣政権下の真田氏と上野沼田領検地
はじめに
一、検地帳の特徴
二、上田領との比較
三、豊臣政権下の真田氏と沼田領
おわりに
第三章 仙石氏の信濃佐久郡支配と貫高制
はじめに
一、仙石氏の検地と村高の推移
二、小諸領における貫高制
おわりに
第四章 石川氏の松本領検地に関する二点の史料
第五章 信濃国伊那郡殿岡郷「さし出し帳」と下殿岡村検地帳の分析
はじめに
一、各史料の分析
二、「うせ人」と「入作」
三、殿岡郷内諸階層の分析
おわりに
終章 戦国織豊期の大名権力と地域社会の評価
一、統一政権下の大名権力と支配体制
二、中近世移行期社会の連続面と画期
おわりに
索引