風船ことはじめ
著:松尾龍之介
紙版
内容紹介
秋田県仙北市西木町上桧木内(かみひのきない)という内陸の地方に、「紙風船上げ」という幻想的な伝統行事が今も続いています。2月10日の雪深い日に行われますが、それぞれの紙風船は、大きさが縦10mを超えるものもある巨大なもので、なぜこの地にこのような奇祭が伝えられているのかを、文献と史実をもとに歴史を解き明かしたのが本書です。1783年、フランスで世界初の熱気球飛揚。1804年、長崎で日本初の熱気球飛揚をへて、1837年、オランダ通詞によって秋田へその知識と技術が伝えられるまでを描いた壮大な物語‼
目次
Ⅰ 最初の気球飛揚
江戸の蘭学者・大槻玄沢
Ⅱ 「リュクトシキップ」
桂川家の人々
Ⅲ キリシタン国から来た漂着民
Ⅳ 和紙でつくられた熱気球
Ⅴ 紅毛読書達人・馬場佐十郎
Ⅵ 蝦夷のロシア人捕囚たち
シャーロット号の再来
Ⅶ ヅーフ・ハルマ
Ⅷ 国禁を破った葛飾北斎
Ⅸ シーボルト台風
流刑人・馬場為八郎
みちのくの熱気球
【付記】「風船上げ」と
「オランダばた」 ほか