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産業保健ハンドブックシリーズ 6

改訂3版 働く人の健康状態の評価と就業措置・支援

編著:森 晃爾

紙版

内容紹介

日本医師会 推薦

労働者の健康管理対策として行う、
職務適性の評価とその結果にもとづく就業措置・支援は、
事業者が安全配慮義務を果たす上で、
すべての事業場で実施すべき活動とされている。
その中でも労働者の健康状態を総合的に評価・診断する職務は、
医師に固有の業務であり、
さらに職務適性は作業環境や作業方法などの理解にもとづいて
評価する必要があるため、事業場を担当している、
産業医以外には担当し得ない職務とされている。
つまり、職務適性の評価と就業上の
措置・支援に関する意見を述べることは、
産業医以外には担当し得ない固有の職務なのである。
本書は、産業医が労働者の職務適性の評価や
就業措置・支援を行う代表的な場面として、
「一般健康診断と事後措置」「長時間労働者の面接指導」
「ストレスチェック制度における面接指導」
「メンタルヘルス不調者の復職支援」
「母性健康管理措置」「治療と仕事の両立支援」の
6つを取り上げて、
それぞれの場面ごとに具体的な解説を行っている。
すべての産業医とその協働者
(保健師や看護師、衛生管理者、人事・総務スタッフなど)に
フルに活用してもらいたい、
実践的な内容を備えた一冊。
第1章は
総論として、産業保健活動全体の中での
就業措置・支援の位置づけや
就業措置・支援の基本、留意事項、
法的根拠について解説している。
第2章では、
就業措置・支援を行う代表的な場面を取り上げ、
それぞれの場面ごと具体的な解説を行っている。

目次

第1章 就業措置・支援 総論
1.産業保健全体の中での就業措置・支援の位置づけ
(1)産業保健が取り扱う健康課題の存在場所の分類による位置づけ
(2)産業保健の基本戦略における位置づけ
(3)治療と仕事の両立支援と合理的配慮
2.就業措置・支援の基本
(1)職務適性評価の機会
(2)就業措置・支援の基本的な流れ
(3)就業措置・支援が必要な状況
(4)治療と仕事の両立支援と合理的配慮
3.留意事項
(1)労働者の健康状態と職務内容、作業環境の総合的評価
(2)健康リスクの過大評価、能力の過小評価の危険性
(3)就業措置・支援の実行可能性に対する考慮
(4)意見の文書化
(5)個人情報の適切な利用
4.法的根拠等
(1)安全配慮義務
(2)労働安全衛生規則第14条第1項における産業医の職務
(3)職務適性評価および就業措置・支援の機会別にみた法的根拠
(4)国際連合のWHO/ILO合同委員会が示す産業保健の目的

第2章 就業措置・支援 各論
1.一般健康診断と事後措置
(1)一般健康診断実施後のフロー図
(2)一般健康診断と事後措置における産業医の役割
(3)結果の確認と仕分けの実際
(4)面接の実際
(5)事後措置の実際
(6)一般健康診断と事後措置に関する法令
2.長時間労働者の面接指導
(1)一般健康診断実施後のフロー図
(2)一般健康診断と事後措置における産業医の役割
(3)結果の確認と仕分けの実際
(4)面接の実際
(5)事後措置の実際
(6)一般健康診断と事後措置に関する法令
3.ストレスチェック制度における面接指導
(1)高ストレス者に対する面接指導のフロー図
(2)ストレスチェック制度の面接指導における産業医の役割
(3)事前準備
(4)面接指導対象者の選定
(5)面接指導の実際
(6)事業者への意見具申
(7)ストレスチェック制度における面接指導に関する法令および関連指針等
4.メンタルヘルス不調者の復職支援
(1)職場復帰支援のフロー図
(2)職場復帰支援における産業医の役割
(3)面接の実際(本人との面接)
(4)面接の実際(管理監督者、人事労務部門との面接)
(5)職場復帰支援プランの作成
(6)復職面接、復職可否の判断を行ううえで留意すべき事項
(7)メンタルヘルス不調者の復職支援に関する法令および関連指針等
5.母性健康管理措置
(1)母性健康管理のフロー図
(2)母性健康管理における産業医の役割
(3)面接の実際
(4)症状等別の措置
(5)母性健康管理に関する法令
6.治療と仕事の両立支援
(1)治療と仕事の両立支援のフロー図
(2)面接の実際
(3)啓発活動の重要性と産業医の役割
(4)症状等別の配慮
(5)疾病に罹患した労働者に関する法令・国際動向
(6)参考文献・資料

巻末資料
1 医師のための就業判定支援NAVI
2 過重労働対策NAVi
3 こころの耳
4 事業場におけるメンタルヘルスサポートページ
5 女性にやさしい職場づくりナビ
6 治療と仕事の両立支援ナビ

著者略歴

編著:森 晃爾
森 晃爾(もり こうじ)
産業医科大学産業生態科学研究所教授。
1986年産業医科大学医学部卒業。
1992年〜2003年に外資系石油会社において産業医活動を実践。
2003年産業医科大学産業医実務研修センター所長に就任し、2012年から現職。
編著書に『成果の上がる健康経営の進め方』、『産業保健ハンドブック』、
『嘱託産業医のためのQ&A』、『写真で見る職場巡視のポイント』、
『はじめての嘱託産業医活動』(いずれも労働調査会発行)など多数。

ISBN:9784863199170
出版社:労働調査会
判型:A5
ページ数:184ページ
定価:800円(本体)
発行年月日:2022年06月
発売日:2022年07月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF