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人体ヒストリア 

その「体」が歴史を変えた

編:ナショナル ジオグラフィック
訳:向井 和美
他著:キャスリン・ペトラス

紙版

内容紹介

NYタイムズ・ベストセラー作家が贈る、最もユニークで人間くさい、人体の世界史。

クレオパトラの鼻の高さから宇宙飛行士のトイレ事情まで、著者のペトラス兄妹は独特のウィットと鋭い洞察力を駆使し、歴史を通して人体が果たしてきた役割、人体が歴史に与えた影響に着目した。
本書で取り上げられるひとつひとつの体の部位は、その時代をより広く深く見るための出発点なのである。
まったく新しい視点で歴史上の人体をユーモアたっぷりに「解剖」する、82の知られざる秘話、トリビア、エピソード集。

段ボールから出てきた天才の脳(アインシュタイン)
便秘に悩んで宗教改革(マルティン・ルター)
背中串刺しの元祖自撮りの女王(フリーダ・カーロ)…他

目次

はじめに
もしクレオパトラの鼻がもっと低かったら……

1 旧石器時代の女性の手
世界最古の洞窟アート、「手形ステンシル」はなぜ生まれたか

2 ハトシェプスト女王の顎ひげ
「堂々たる男らしさ」を装い、古代エジプトを統治した女傑

3 最高神ゼウスのペニス
性器から見る古代ギリシャの美学と哲学、「小さいことはいいことだ」

4 クレオパトラの鼻
なぜサイズが問題なのか――鼻の高さと帝国の大きさの関係

5 趙氏貞の乳房
胸もあらわに家父長制と闘ったベトナムのジャンヌ・ダルク

6 聖人カスバートの爪
カトリック教会にとって聖遺物とは、影響力と大金を得る手段

7 ショーク王妃の舌
ボディーピアスのマヤ流政治学――流血の儀式はいかに文明を維持したか

8 アル・マアッリーの目
視力を失った哲学者の先見性――中世イスラム世界はいかに進んでいたか

9 ティムール(タメルラン)の脚
ハンディをものともしない、チンギス・ハーンより残忍な征服者

10 リチャード3世の背中
王位争いとネガティブキャンペーン、そして「かの有名な劇作家」が強めた暴君像

11 マルティン・ルターの腸
便秘に悩んで宗教改革! 天啓は神聖な場で下りたわけではない

12 アン・ブーリンの心臓
噂の王妃は頭だけでなく、ハートも切り取られた?

13 チャールズ1世とクロムウェルの頭
王党派 vs 議会派――ともに首を刎ねられた元首の話

14 カルロス2世の顎
同族結婚に執着したスペイン・ハプスブルク家の悲劇

15 ジョージ・ワシントンの(入れ)歯
建国の父である「ご主人様」はどうやって歯を手に入れたか

16 ベネディクト・アーノルドの脚
残された脚だけが英雄扱い――独立戦争の功労者、同志を裏切る

17 マラーの皮膚
煽動、暗殺、プロパガンダ、神格化……風呂から出られないパリの革命家の一生

18 バイロン卿の足
徹底したイメージ戦略で生まれた悩み多き「正統派アイドル詩人」

19 ハリエット・タブマンの脳
頭蓋骨を砕かれて見えはじめた、奴隷制廃止への一条の光

20 ベル一家の耳
失われた聴覚はどうカバーする? 史上最強の利器が誕生するまで

21 ウィルヘルム2世の腕
逆子で生まれたドイツ皇帝、誇大妄想で世界大戦を引き起こす

22 メアリー・マローンの胆嚢
疫病研究を飛躍的に発展させた19世紀の「無症状患者」

23 レーニンの皮膚
かの英雄は永遠に生き続ける……不完全だった遺体防腐処理の裏話

24 秋瑾の足
「蓮の足」を解放せよ――中国女性を救ったフェミニズム革命

25 アインシュタインの脳
どうしても覗いてみたかった比類なき天才の頭のなか

26 フリーダ・カーロの脊柱
鉄の棒が突き刺さった元祖自撮り女王の根性

27 アラン・シェパードの膀胱
宇宙空間での排泄という些末ながらも重要な問題

ISBN:9784863135642
出版社:日経ナショナルジオグラフィック社
判型:A5変
ページ数:256ページ
定価:2300円(本体)
発行年月日:2023年08月
発売日:2023年08月19日