おにごころ
著:畑中弘子
絵:かすみ ゆう
紙版
内容紹介
すべて! おれの魔法の唄のせいなのさ!
ココロン ココロン……
今日も妖精オニロンは、優しい唄で子どもたちの心にとりつく鬼を退治する!
心あたたまる鬼退治ファンタジー。
『鬼の助』『おによろし』『おにしずく』につづく、“鬼とひとの物語”シリーズ最新作!
* * *
「おまえの鬼どもは半端じゃないぜ! あばれ鬼、大泣き鬼、雄叫び鬼、おお! 怖いのろい鬼もいるぞ!」
妖精オニロンは、人間界の子どもたちをみて驚いた。
多くの子に異様な形のいきもの「鬼」がくっついている。
ある子は頭のてっぺんに、ある子は背中に、ある子は右肩に……。
この鬼たちが暴れ出すと、その子はいきなり怒ったり、泣いたり、わめいたり、ねたんだり、ひがんだり、悪口を言ったり、暴れたりしてしまう。
そんな鬼たちから子どもたちを助ける方法はただ一つ、魔法の唄をうたうこと。
今日もオニロンの唄声が、子どもたちの心に優しく響いている。
目次
序 オニロンの唄
レンジャー帽子
最後のシール
美冬のあいさつ
祭の日
エレベーターの中
蚊取線香