四天王寺聖霊会の舞楽
著:南谷 美保
内容紹介
聖徳太子の御霊に捧げられる極楽浄土の舞…四天王寺聖霊会の詳細を、綿密な考証と平易な語り口、そして150余点のカラー写真で解説。その歴史や装束・楽器まで、舞楽・雅楽鑑賞のまたとない手引き。
目次
出版を祝して…出口順得(和宗総本山四天王寺管長)
雅楽への誘い…東儀俊美(日本芸術院会員・宮内庁楽部元首席楽長)
「寒さの果てもおしょうらい」/聖霊会の舞楽は極楽の舞/
聖霊会の次第と舞楽─どのように法要は進むのか
聖霊会舞楽鑑賞の手引き
はじめに─舞楽の分類を知る
一 法要の進行上必要となる舞
振鉾/蘇利古/菩薩と獅子/迦陵頻と胡蝶/太平楽
二 四箇法要の中で舞われる舞
1 左方の舞…万歳楽/甘州/賀殿/承和楽/春庭花/桃李花/打球楽
2 右方の舞…延喜楽/林歌/白浜/登天楽/綾切/狛桙/八仙
3 左右から舞人の出る舞…陪臚
三 入調の舞
1 左方の舞…散手/陵王/還城楽/採桑老/蘇莫者
2 右方の舞…貴徳/納曽利/抜頭/胡徳楽/安摩・二舞
四 現在では舞われていない舞楽
新靺鞨/蘇合香/地久/万秋楽/胡飲酒/一曲
舞楽装束と楽器
一 舞楽装束について
襲装束/蛮絵装束/裲襠装束/別様装束/舞楽装束の細部
二 雅楽の楽器について
打楽器(打ちもの)/管楽器(吹きもの)/絃楽器(弾きもの)
より詳しく知りたい人のために
一 四天王寺における雅楽・舞楽の歴史─どのようにして千四百年もの伝統が保たれたのか?
そもそも「雅楽」とはどんな音楽なのか/天王寺楽所とは?/明治以降の天王寺楽所─雅亮会へと引き継がれた伝統/ほか
二 天王寺楽所楽家の物語
四つの家/納曽利の舞をめぐる物語/貴徳の舞をめぐって/「京不見御笛」当役のその後/ほか