中尊寺領骨寺村絵図を読む
日本農村の原風景をもとめて
著:入間田 宣夫
紙版
内容紹介
岩手県平泉町の中尊寺(世界遺産)には二枚の骨寺村絵図が伝わる。日本の中世村落を描写する絵図には仏教施設や建物、田・水路・道、固有の自然信仰にまつわるランドマークが描き込まれ、現在でも厳美町本寺地区を訪れれば、絵図の風景が体感できる。本書では絵図の真実にアプローチし、千年にわたる歴史を生き抜いてきた村の活力のありかに迫る。
目次
まえがき
Ⅰ なぜ、いま、骨寺村なのか
一章 骨寺村荘園遺跡の顕著な普遍的価値
二章 荘園遺跡の文化的景観―骨寺から田染へ―
Ⅱ 骨寺村成立の二段階
一章 骨寺村の成立は、いつまで遡るのか(上)
二章 骨寺村の成立は、いつまで遡るのか(下)
三章 中尊寺領の通常・一般の村々では
四章 宇那根社と首人の存在形態
Ⅲ 中尊寺との往来のなかで
一章 骨寺村所出物日記にみえる干栗と立木
二章 骨寺村で発掘された土器(かわらけ)片をめぐって
Ⅳ 神仏の世界
一章 骨寺村絵図に描かれた駒形根と六所宮
二章 骨寺村絵図に描かれた駒形根と六所宮(続)
三章 若御子社とは何か
四章 北奥における神仏と御霊飯と鎰懸と
終章 骨寺村千年の歴史のなかで ―骨寺村・本寺地区における中心の移動―