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中世武士と土器

編:高橋 一樹
編:八重樫 忠郎

紙版

内容紹介

考古学の基礎資料である土器(かわらけ)をじっくり観察することで、中世武士の成立史と武家権力の歴史的意義に迫る。文字史料だけでは思いもつかない新たな知見を第Ⅰ部で示し、裏づけとなる考古の仕事を第Ⅱ部に収録。巻頭には土器の色合い・形・技法が誰でもわかるカラー写真を掲載し、一般読者の理解を助ける。

目次

 第Ⅰ部 座談 土器と中世武士論(参加者:八重樫忠郎・高橋一樹・斎木秀雄)
1章 東北・関東の土器と武士
 鎌倉で頼朝期の土器が出た/土器の基本を知る/一二世紀の関東と東北
2章 荘園・公領の徴税権と土器
 土器の宴がもつ役割/都下りの官人・武士と地方行政/紛争回避と序列づくり
3章 交通体系と土器の社会史
 土器が出土しない意味/平泉・河越・鎌倉/交通路の重要性/土器のもつ社会性
4章 文化の読みかえと技術の伝播
 土器と折敷の読みかえ/神仏も経塚も都合よく/土器の色と窯の作り方/
 四面庇建物と土器のセット
5章 土器が語る武士の実像
 土器の変化と時代性/国をまたぐ独自のルールづくり/土器の分布を読む/
 土器と武士の「一揆」/西国・大宰府との比較
  第Ⅱ部 関東・東北の土器
鎌倉の土器………………………………………飯村 均(福島県文化振興財団)
伊豆韮山と相模の土器…………………………池谷初恵(伊豆の国市教委)
武蔵・下野の土器………………………………水口由紀子(埼玉県立嵐山史跡の博物館)
陸奥・出羽の土器………………………………井上雅孝(滝沢市埋蔵文化財センター)
東北地方の土器焼成窯…………………………及川真紀(奥州市教委)

中世かわらけ資料と東国の武士論・権力論…高橋一樹(武蔵大学教授)

著者略歴

編:高橋 一樹
高橋一樹(たかはし かずき)
1967年生れ、武蔵大学人文学部教授 博士(文学)
〔主な著書〕
『中世荘園制と鎌倉幕府』(塙書房)
『東国武士団と鎌倉幕府』(吉川弘文館)
『武士と騎士』(共著・思文閣出版)

編:八重樫 忠郎
八重樫忠郎(やえがし ただお)
1961年生れ、平泉町まちづくり推進課課長 博士(文学)
〔主な著書〕
『北のつわものの都 平泉』(新泉社)
「平泉と鎌倉の手づくねかわらけ」(『中世人の軌跡を歩く』(高志書院)
「掘り出された平泉」(『平泉の光芒』吉川弘文館)

ISBN:9784862151636
出版社:高志書院
判型:A5
ページ数:240ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2016年10月
発売日:2016年10月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ-JP-C