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シリーズ神話思考Ⅲ

神話思考 Ⅲ 完結

世界の構造

著:松村 一男

紙版

内容紹介

◆シリーズ「神話思考」第Ⅲ巻
神話学・宗教学の現在を包括的にたぐる論考集成第Ⅲ巻刊行。
〈重ね〉られ〈交差〉し隠された〈層〉をなして現前する〈神話世界〉の構造を読み解く。「三つの構造:キアスムス、プロップ、レヴィ=ストロース」「日本神話の構造と歴史」をはじめ、「インド=ヨーロッパ語族比較神話学の試み:戦闘と滅び」「ディオニュソスと西洋古典学、考古学、人類学」「剣の英雄神――日本神話におけるユーラシア神話モチーフ」「ファシズム期の比較神話学」その他、近年の論考を収録。全3巻により、世界の神話事象に関する浩瀚な思考を提示している。

目次

はじめに/Ⅰ―神話理論[タイラーと一九世紀の知的土壌/伝播論の神話学/三つの構造:キアスムス、プロップ、レヴィ=ストロース/人はいかにして神話学者となるか/英雄神話の諸相/英雄とは:英雄神話の研究史/ファシズム期の比較神話学/ファシズム期の非イデオロギー的宗教研究/女神とは]
Ⅱ―インド=ヨーロッパ語族神話、ユーラシア神話、ギリシア・ローマ神話[インド=ヨーロッパ語族比較神話学の試み:戦闘と滅び/神話はだれが運ぶのか/ディオニュソスと西洋古典学、考古学、人類学/古典古代の神話教育/ローマの英雄神話/ギリシア・ローマの死生観/ギリシア・ローマ宗教史/古代ローマにおける神々の戦争―キリスト教化への過程]
Ⅲ―日本神話[日本神話の構造と歴史/剣の英雄神―日本神話におけるユーラシア神話モチーフ/日本神話研究史における農耕起源神話/異界の島への航海神話としての『御曹司島渡』/文化による宗教ズゾウ表現の違いとその理由/伝統的言語文化教育における比較神話学からの貢献の可能性/日本宗教におけるユルキャラ]
著者紹介/研究業績/English Contents/English Summaryほか

著者略歴

著:松村 一男
1953年、千葉県市川市生まれ。都立日比谷高校三年次にAFS交換留学生第18期として米国カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のパロス・ベルデスのホーリングスワース家に住み、ミラレステ高校を卒業。帰国後、日比谷高校卒業。一橋大学社会学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科、宗教学・宗教史学専攻修士課程修了、博士課程進学後にフルブライト奨学生としてカリフォルニア大学インド=ヨーロッパ学プログラム博士課程に留学(Ph.D. Candidate)、帰国後、東京大学博士課程に復学、満期退学。天理大学おやさと研究所助教授、人間学部宗教学科、助教授、教授を経て、1999年、和光大学人文学部芸術学科に、神話学担当の教授として着任。改組により表現学部イメージ文化学科教授、表現学部総合文化学科教授に所属変更、現在に至る。日本宗教学会会員(常務理事)。

ISBN:9784862090843
出版社:言叢社
判型:A5
ページ数:624ページ
定価:6200円(本体)
発行年月日:2021年03月
発売日:2021年04月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRS