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共生主義宣言

経済成長なき時代をどう生きるか

編著:西川 潤
編:マルク・アンベール
編:勝俣 誠

紙版

内容紹介

グローバリゼーションのもとで経済が危機を迎え、格差が拡大するなかで、
GNPの増大に代わる、コミュニティとエコロジーを重視した
新しい社会と経済の指針を示す実践と思想の書。

目次

まえがき マルク・アンベール

第1章 共生主義とは何か? 西川 潤
1  共生の意味と本書の構成
2  「共生主義宣言」の背景
3  「共生主義宣言」の内容
4  世界を文化的・倫理的視点から読み解く
5  「共生主義宣言」の意義
  ――社会科学における倫理性の再建を通じた近現代的世界観の転回

第2章 共生主義宣言――相互依存宣言 アンベール―雨宮裕子 訳
はじめに
1  最大の挑戦
2  四つ(加えてもう一つ)の基本的問題
3  共生主義について
4  倫理と政治と環境と経済に関する考察
5  具体策とは?

第3章 共生主義の経済マルク・アンベール
1  社会をより人間的にする
2  経済と科学技術が支配する社会からの脱却
3  もうひとつの基盤による暮らしの再構築
4  あらゆる活動の商品化に歯止めをかける
5  組織の大きさの制限

結びに代えて

第4章 共生社会への壁をどう克服するか? 西川 潤
1  津久井やまゆり園での障がい者殺人と格差の時代
2  内なる偏見がもたらす社会的損失と相模原事件の教訓
3  ポスト経済成長期を拓く二つの地域ケア

第5章 現代世界における「農の営み」の根拠 勝俣 誠
1  日本型危機の克服と「農の営み」
2  私たちは回しているのか、回されているのか
3  「豊かさ」の現代史
4  断絶とつながりの回復
5  「農の営み」から現代世界を読み直す
6  モノの消費よりも自律を

第6章 ひろこのパニエ
――フランスで取り組んだ共生の産消提携 アンベール―雨宮裕子
1  実践研究からの学び
2  新鮮で安全な地元の野菜を求めて
3  孤立から連帯へ
4  「ひろこのパニエ」の発足と広がり
5  「ひろこのパニエ」から共生社会へ
6  対話から

〈コラム〉 世界に広がる生産者と消費者の地産地消 アンベール―雨宮裕子

第7章 地域に息づく共生運動
1  菜の花プロジェクトが描き出す循環型社会 藤井絢子
2  都市と農村を結ぶ持続可能なコミュニティをどう創るか? 吉川成美
3  野馬土が目指す内発的復興 西川 潤

あとがき 西川 潤

著者略歴

編著:西川 潤
西川 潤
1936年生まれ。
早稲田大学名誉教授。学術博士。
専攻:国際経済学、開発経済学。
主著=『人間のための経済学――開発と貧困を考える』(岩波書店)
『データブック貧困』(岩波書店)
編:マルク・アンベール
マルク・アンベール
1947年生まれ。
レンヌ第2大学教授、経営学博士。
共著=『脱成長の道――分かち合いの社会を創る』(コモンズ)
編:勝俣 誠
勝俣 誠
1946年生まれ。半農半読。
主著『アフリカは本当に貧しいのか――西アフリカで考えたこと』(朝日選書、1993年)、『新・現代アフリカ入門――人々が変える大陸』(岩波新書、2013年)、『娘と話す世界の貧困と格差ってなに?』(現代企画室、2016年)。

ISBN:9784861871405
出版社:コモンズ
判型:4-6
ページ数:244ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2017年04月
発売日:2017年04月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB