はじめに
第Ⅰ部 アプローチ
序章 若者の自傷・自殺が増えている
第1節 コロナ禍での自傷・自殺の増大
第2節 もともと多い日本の自傷・自殺
第3節 自傷行為の日常化
第4節 自傷行為にどう対応するか
第5節 学校の自傷への対応
第6節 自傷・自殺予防教育に死生観・スピリチュアリティは役立つか
第7節 研究の方法と本書の構成
第1章 生徒の自傷行為をどう確認するか―自傷行為に関する尺度の作成
第1節 学校で自傷の状況が把握できない現状
第2節 自傷行為の尺度を作成する方法
第3節 学校で実施しやすい自傷の質問紙とは
第4節 「自傷傾向尺度」は学校現場で実施しやすい
第5節 まとめ 学校で自傷傾向を確認した方がよい
第2章 死生観やスピリチュアリティで自傷行為を改善できるか
第1節 自傷をめぐる死生観、スピリチュアリティの問題
第2節 死生観・スピリチュアリティとの関係をどう探るか
第3節 自傷と死生観、スピリチュアリティとは深い関係があった
第4節 スピリチュアリティと死生観では自傷行為は改善できない
第5節 まとめ 自傷を悪化させる可能性もある死生観、スピリチュアリティ
第Ⅱ部 分析・考察
第3章 多次元的に自傷を考える
―生物・心理・社会・スピリチュアルモデルからみた自傷行為
第1節 WHOの健康概念の多次元モデル
第2節 自傷と身体、精神、社会、スピリチュアリティはどう関係するか
第3節 四つの次元から自傷行為をみることの重要性
第4節 スピリチュアリティの二面性と身体的健康の重要性
第5節 まとめ 自傷者の長所が自傷と結びついてしまう
第4章 それなら自傷をせざるを得ない―自傷行為と居場所欠如の語りの分析
第1節 自傷行為の経過と「居場所」との関係
第2節 自傷行為が居場所となる
第3節 本当の居場所を求めて
第4節 まとめ 居場所となるために
第5章 自傷者の調査への協力的姿勢とメンタルの安定について
第1節 積極的に協力する自傷者たち
第2節 協力した後のメンタルの安定
第3節 なぜメンタルが安定するのか
第4節 まとめ どう支援に生かすか
第Ⅲ部 実践・対応
第6章 教師は自傷行為をどのようにみているか―学校における自傷対応
第1節 教師は自傷にどんな対応をしているか
第2節 迷い、試行錯誤し、二分される教師たち
第3節 四つの対応を連携に生かす
第4節 まとめ チーム支援による対応を
第7章 学校における自傷行為への具体的方策
―死生観教育、集団認知行動療法、スピリチュアリティ教育の比較検討
第1節 生徒指導提要改訂と自殺予防教育
第2節 死生観教育、集団認知行動療法、スピリチュアリティ教育の比較
第3節 三つの研究の実施の仕方
第4節 集団認知行動療法の効果
第5節 まとめ 生徒の個別の悩みを直接扱うこと
第8章 自傷・自殺を防ぐ心の対話のあり方について
第1節 自傷・自殺を防ぐ声かけについて
第2節 自傷・自殺予防としての深さと広がりのある対話
第3節 教師が行う自殺相談への対応
第4節 まとめ 自殺問題に備えることで教師も学校も成長する
終章 誰ひとり死なせない学校づくり
序節 防げなかったA子の自殺
第1節 学校での自傷・自殺予防対応
第2節 コロナ禍が終わってから本当の支援が始まる
第3節 学校における自傷・自殺対策、一二箇条
補論 ―他害問題に寄せて
おわりに
引用文献
資料
索引