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「伝統」が制度化されるとき

日本占領期ジャワにおける隣組

著:小林和夫

紙版

内容紹介

日本占領下のジャワにおいて日本の隣組制度が導入・推進され、独立後にもそれは新たな形態で繰り返し展開された。本書はこの歴史を、ゴトン・ロヨンというジャワの「伝統」慣習が制度化され、住民たちが相互扶助を重んじる「伝統」の実践者へと自らなっていった過程としてあとづける。

目次


第一章 「伝統」との邂逅―旧慣制度調査委員会      
第二章 「伝統」の端緒―ロンダ(夜警)制度の警防団への編入 
第三章 「伝統」の萌芽―隣組制度の段階的導入
第四章 「伝統」の展開―隣組制度のジャワ全土への導入
第五章 「伝統」の弁証法―隣組の機能「権力の機制」と「住民の互酬」
第六章 「伝統」の鼓吹―隣組制度の推進政策
第七章 「伝統」の視聴―隣組制度の宣伝政策
第八章 「伝統」の貫徹―隣組とジャワ奉公会
第九章 「伝統」の再発見―スカルノによる「伝統」の概念化・鼓吹とジャワ軍政
終章 「伝統の制度化」の今日的文脈

謝辞     
参考文献  
資料     
年表     
索引     

著者略歴

著:小林和夫
小林和夫(こばやし・かずお)
創価大学文学部人間学科教授。
歴史社会学、戦争社会学、インドネシア地域研究。
主な著作に、「日本占領期ジャワにおける「喜捨」の制度化」―バンドゥン県のバイトゥル・マル(baytoel-mal)を中心として」(中野毅、平良直、粟津賢太、井上大介編『占領改革と宗教―連合国の対アジア政策と複数の戦後世界』専修大学出版部、2022年)、  「大東亜共栄圏構想と国民のアジア語学習―馬来語の事例」(『社会学評論』69(3)、2018年)、「日本占領期ジャワにおける占領統治と衛生の確立」(『戦争社会学研究』2、2018年)など。

ISBN:9784861108242
出版社:春風社
判型:A5
ページ数:436ページ
定価:5000円(本体)
発行年月日:2023年02月
発売日:2023年02月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FMN