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報道圧力 官邸VS望月衣塑子

著:臺 宏士

紙版

内容紹介

「あなたに答える必要はありません」。菅義偉・内閣官房長官は望月衣塑子東京新聞記者の質問にこう言い放った。官房長官記者会見で、望月記者は歯に衣着せぬ物言いで質問をぶつけ続けている。その一方で、その質問内容をめぐって、東京新聞(中日新聞東京本社)は、首相官邸から何度も抗議の申し入れを受けていた。
 長期化する安倍政権下で起きている、望月記者への質問妨害、「面前DV」、「いじめ」。腰が引ける内閣記者会、官邸が東京新聞に行った9件の申し入れはどんな内容だったのか。
 本書では東京新聞が明らかにした申し入れの時系列にそって官邸が苛立ちを見せた「望月質問」について検証。政権による報道圧力、メディアの自殺行為ともいえる危機の現状に肉薄する。

目次

序章  「問題意識の共有」         2018年12月
第1章 「認可保留決定が出た」       2017年8月
第2章 「政府側がドタキャンした」       2018年1月
第3章 「安倍首相は記事修正後も朝日批判」 2018年3月
第4章 「会見削減を言いたいのか」     2018年3月
第5章 「相談記録は個別に答えない」    2018年5月
第6章 「メモの調査を」          2018年6月
第7章 「強行採決が行われた」       2018年11月
第8章 「防衛省、実態把握できてない」   2018年12月
第9章 「投票権踏みにじる」」        2019年1月
第10章 「質問妨害の再開」         2019年5月
第11章 「非常に不当な扱いを受けている」  2020年1月
第12章 「メディアの自殺行為」     2017年9月
エピローグ

著者略歴

著:臺 宏士
1966年埼玉県生まれ。早稲田大学卒。
1990年から『毎日新聞』記者、2014年フリーランスのライターに。メディア総合研究所の機関誌『放送レポート』編集委員、特定非営利活動法人報道実務家フォーラム副理事長、新聞労連ジャーナリズム大賞選考委員。
著書に『アベノメディアに抗う』『検証アベノメディア 安倍政権のマスコミ支配』『危ない住基ネット』『個人情報保護法の狙い』(いずれも緑風出版)。共著に『メディア、お前は戦っているのか メディア批評2008—2018』(岩波書店)『エロスと「わいせつ」のあいだ 表現と規制の戦後攻防史』(朝日新書)『フェイクと憎悪 歪むメディアと民主主義』(大月書店)など。

ISBN:9784846120078
出版社:緑風出版
判型:4-6
ページ数:216ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年04月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNTP2