序 章
11
1 京王線高架計画と住民・12
2 沿線住民の京王線問題への取り組み・14
3 地下化実現訴訟の会の立ち上げまでの経緯・
23
4 住民の声・28
⑴ 狭隘地区の騒音と防塵について(原告意見陳述書より)・29/⑵ 景観、ヒ
ートアイランド化について(同前) ・30/⑶ 電車騒音(二〇一一年九月三〇
日の都民の意見を聞く会より)・3
2/⑷ 地震防災について(同前)・34/⑸ 高
架下の治安悪化(同前)・35
第1章 問題の発生と経過37
1 東京西郊の通勤路線・38
⑴ 大都市の発展と沿線地域の広がり・38/⑵ 東京西郊の鉄道連続立体交
差の進展・40/⑶ 多摩ニュータウンの出現・41/⑷ 将来の都市形態と京王線の役割・42
2 踏切解消のための鉄道高架計画・45
3 市街地における高架鉄道の弊害と地下化の使益・46
4 複々線化先送りの疑い・49
5 鉄道や道路を地下化することが時代の趨勢であることは明らかである・50
6 都市計画決定手続きと不備・55
⑴ 都市計画決定手続き・55/⑵ 二〇〇九年報告書の「黒塗り」・55/⑶
無視された住民の意見・58/⑷ 事業認可手続きの不備・59
第2章 京王線高架化の騒音予測63
1 当事業区間における騒音の現状・64
2 騒音測定・予測結果の評価・68
3 「感覚環境の街作り」・70
4 高架化した場合の個別列車からの騒音の増加・71
5 高架化すると鉄道騒音が広域に広がる・72
6 中高層階での鉄道騒音の悪化・74
7 工事騒音に対する規制・76
8 保守作業による騒音・78
9 複合騒音に対する考慮と評価・79
10 道路と鉄道の複合環境評価がなされていない・80
11 速度上昇の趨勢・81
12 まとめ・83
第3章 都市鉄道の防災問題85
1 現代都市計画と鉄道の防災・86
⑴ 土木計画学と防災・87/⑵ 高架構造物の脆弱性・91/⑶ 地震時における地上構造物と地下構造物・95/⑷ 鉄道の新しい耐震基準・96/⑸ 大規模地震発生時における鉄道の運転再開・100⑹ 火山噴火と鉄の被災・101
2 防災における鉄道地下化の優位性・107
⑴ 首都直下地震における高架構造物の災害予測・107/⑵ 八幡山高架橋の基礎地盤・110/⑶ 帰宅難民対策としての地下化案の優位性・113/⑷鉄
道 跡地を防災緑道化できる・114/⑸ 高架計画の場合には耐震性強化のため、
多額の追加投資が必要・115
第4章 都市計画のあり方 119
1 鉄道地下化の経済効果・120
⑴ 地下化の費用便益分析・120/⑵ 施工費の差額と社会的便益・122/⑶ 敏感な実務の世界・124
2 景観の問題と改善の趨勢・124
⑴ 京王線南側の高架化による環境悪化・124/⑵ 日本橋周辺の高速道路地下化・128/⑶ 無電柱化の趨勢・130
3 地下鉄と高架鉄道の寿命の差・131
4 環境アセスメントの不公正な手続き・132
第5章 杜撰な建設計画137
1 手戻りを前提とした不合理な計画・138
⑴ 東京都の計画の概要・138/⑵ 高架橋の既存基礎杭をシールドマシンで
切削した事例はない・140/⑶ 杭を切削しながらシールドマシンで掘削して
いくのは困難・142/⑷ 杭を切削しながら行うアンダーピニング施工案は多
額の費用がかかる・144/⑸ アンダーピニング施工案による構造物の耐久性
の低下・145
2 手順を尽くしていない建設計画・146
3 アンダーピニング施工案採用の意思決定・147
⑴ あるべき建設計画の手順・147/⑵アンダーピニング案は計画時には検討していなかった・151/⑶ 新幹線建設コストにおける地下化の優位性・152
4 線路配置と運用計画・153
⑴ 高架の八幡山駅を残すという前提条件・154/⑵ 線路配置が比較されていない・156
5 旧都市計画法違反の疑い・160
⑴ 一九六九年決定の決裁の状況と旧都市計画法違反・160/⑵ 東京都の主張・161/⑶ 戦時特例法はすでに失効していた・162
第6章 住民のためのインフラ建設を求めて・165
1 高架計画が変更されない理由166
⑴ 調布市で地下化が実現したのはなぜか・166/⑵ 当該区間の事情を考える・167
2 官僚機構における意思決定・169
⑴ 文書による意思決定のトレーサビリティ・169/⑵ 下請け設計会社の社員が設計者代表として意見書提出・170/⑶ 競争入札の条件破壊・172
3 沿線住民運動の歴史・174
⑴ 京王線地下化運動の歴史・174/⑵ 続発する住民運動・178
4 住民参加の環境アセスメント・180
終 章 183
1 京王線沿線の情景・
⑴ 天と地・府中と調布の異なる選択・184/⑵ 哀愁の八幡山・186
2 住民運動で学んだこと・189
⑴ 都市計画住民説明会のひどい実態・189/⑵ 情報開示の活用・193
3 住民のためのまちづくりをめざして・198
謝辞 200