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言語の復権のために

ソシュール、イェルムスレウ、ザメンホフ

著:立川 健二

紙版

内容紹介

丸山圭三郎に師事した言語学者、思想家が改めて「言葉」という視点から現代社会をとらえる。私たちの表現、考え、思想、哲学はすべて言語によって成り立っている。本質的な意味での言語とは何かを、言語思想、そしてユダヤ思想までを含めて論じる。

目次

【目 次】
言語の復権のために

㈵ 世界は言葉のなかに
 世界は言葉のなかに——言語とその主体 

㈼ 丸山圭三郎からソシュールへ
 文学と饒舌——丸山圭三郎の死をめぐって 
 ラング、ランガージュ、エクリチュール——丸山圭三郎と〈言葉〉という多面体 
 言語学、言語哲学、文学——ソシュールからソシュールへの道のり 
 ソシュール『一般言語学講義』——〈言語学〉とその外部 
 言語のなかへ——丸山言語哲学を導きとして 

㈽ ソシュールからイェルムスレウへ
 言語学と文学の出会い、あるいは記号論の誕生 
 〈聴く立場〉の言語学——ロマーン・ヤーコブソン 
 形式としての言語——ソシュールからイェルムスレウへ 

㈿ イェルムスレウ、極北の言語学
 イェルムスレウ言語学のために 
 言語のなかの主体 
 格とは何か 
 言語と言語の差異はどこにあるのか 
 グロセマティック、《全体言語学》として 
 言語類型論序説——言語の多様性、そしてその彼方へ 
 デカルトからイェルムスレウへ——言語への信頼感の回復 

㈸ 愛と差別の言語学に向けて
 固有名詞への愛を生きる——恋愛の記号論 
 愛と差異に生きるわたし——区別・差別・対立・差異をめぐって 
 愛の言語思想家、ザメンホフ——言語差別を超えて 

【Column】ソシュール、バンヴェニスト、メルロ=ポンティ、ラカン、イェルムスレウ、メイエ、マルティネ、ロラン・バルト

失なわれた時の果てに

著者略歴

著:立川 健二
 1958(昭和33)年、埼玉県浦和市(さいたま市)生まれ。1982年、東京外国語大学フランス語学科卒業。1989年、東京大学大学院人文科学研究科(仏語仏文学専攻)博士課程中退。その間、サンケイスカラシップ奨学生としてパリ第・新ソルボンヌ大学、フランス政府給費留学生としてパリ第・ナンテール大学大学院(言語科学専攻)博士課程に留学。大阪市立大学文学部助手、東北学院大学教養学部助教授、文教大学国際学部教授を経て2000年から在野の探究者。本来の専攻は言語思想史、記号論。著書『《力》の思想家ソシュール』(水声社)『現代言語論』(共著、新曜社)『誘惑論』(新曜社)『愛の言語学』(夏目書房)『ポストナショナリズムの精神』(現代書館)など。訳書:ショシャナ・フェルマン『語る身体のスキャンダル』(勁草書房)フランソワーズ・ガデ『ソシュール言語学入門』(新曜社)など。Email address:ktatsukawa@ymobile.ne.jp

ISBN:9784846016913
出版社:論創社
判型:4-6
ページ数:296ページ
価格:2400円(本体)
発行年月日:2020年02月
発売日:2020年02月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DS